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形状可変パラメータ2
金型寸法
形状可変パラメータの新型タブレットの説明会の後、それまで
素人設計者扱いされてきた私に、係長がすり寄ってきた
1時間あまり熱っぽく自分のやりたいことを話してくれた
自動設計そのものだった
それから私の素朴な「ど素人」の質問に設計者は根気よく対応
してくれるようになった

そのヒヤリング結果を基に簡単なデモプログラムを作った
プログラマとしての私の出番である
製品の大きさと形状の特徴(リブの深さ、横穴の有無)、更には
金型の指定(タイプとして何種類かある)を数値入力していくと、
図形作図言語で金型の全体図を今まで作ってきた部品を呼び
だしながら、作成していく
指示しなければならない数値が非常に多く、使い物にならなかっ
たが、ある意味夢の実現であった
同時に難しさ、具体的に何をしなければならないのかを設計者
に見せるのが目的だった
例えば、A図のような製品を作る金型とB図製品の金型では外形
寸法は同じでも違う金型になる
なぜそうなのかを論理的に説明できないとプログラムに組めない
このことを設計者に判ってもらいたかったのである
右図はスライドと呼ばれる部品がないと成型できない製品の例だ
が金型屋にとっては当たり前のことでも、コンピュータには指示す
る必要がある

また、このような金型全体図を作るのは設計作業としてはほとんど
価値のないものである事も理解出来た
ソフトメーカーでは見栄えが良いためこういったものを作りたがるが
図面として最も手間が掛るのは緻密に計算された部分図である
加工現場は部分図で作業をする、全体図で説明したい事は、言葉
で十分通じる、右図でいえば3プレートのスライダー付き、水穴の位
置、程度である、これは作業効率に影響しない事が判るであろう
だから部分図をいかに早く現場に提供するかが設計の価値なので
ある
そしてこの部分図を自動化するのは条件が多岐にわたり、また設
計者のその都度の判断も入るため、ほとんど無理である事も判った

そこで、大雑把に全体を相手にするのでなく、設計作業の補助をす
る便利な機能を地道に作りこむことに方針を変更した
工場長、設計課長はこの方針変更は残念そうであったが、その時
説明したのが、自動設計の冒頭に図示した「自動設計のレベル」で
ある
しばらくは形状可変パラメータ化を進め、私が設計者として一人前
になったらそれぞれの部品をどう配置するか考えられるようになる
そうすれば、完全全自動とはいわないがパラパラと部品が自動的に
配置され、ちょっと手直しするだけで図面完成ということも不可能で
はなくなる
部品というパーツは2種類あり、いわゆる購入品のような物の形状を
しているものと、形状の一部でパターン化が可能な形状である
ある意味購入品はイメージしやすく設計者に手伝って貰えそうだが、
形状はなかなか気付かないというか、難しい
プログラミング出来るか否かの判断が経験のない設計者では判断
ができないのである
いくつか形状のパターン化の例を説明する

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