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新製品開発への活動展開
昔々、まだ世の中が世知辛くなかった時代、ベテラン設計者に案内されて下請け業者を訪問したものであった
私はコンピュータ屋だったので分野が違うのだが、先輩にかわいがって貰った
下請けにとっては大事なお客様であり、昼頃行けば社長と一緒に近くの料亭でお昼をごちそうになるなんてのは当たり前だった
話をするのは応接室のソファ―であり、相手は社長以下技術部長等役員クラスの人達だった
時には品質の話だったりするが、9割がたは世間話だった
帰りに製造責任者と営業が工場の中を案内してくれ、我社の製品(我社から見れば部品だが)を作っているところを見せながら
愚痴っぽく、設計者に「お願い」をするのが常であった
先輩の設計者は判っているよいった感じで応対するのがカッコよかった
「お願い」の中身は、作業性改善のための形状変更が主であった
何年か経ち、私がCADCAM担当として効率化を手掛けることになった際に、浮かんだイメージは加工ノウハウの図面への反映であった
なぜCADやCAMをやるのか、一口に効率化というが、図面から加工データを作成し、製造現場に渡すだけではどう考えても改善
の度合いはたかが知れている
加工データを渡すという単なる作業に付随して設計者と現場作業者とのノウハウの交流がなければならない
これが私の開発部門を巻き込んだ改善のイメージである
世の中が世知辛くなり、ISOや設計期間短縮、品質・コスト削減等設計者はますます忙しく、自分の役割以外の事をやろうものなら
何を言われるか判らない、周囲も設計者本人もそう思っている
いつしか「ものづくり」のコミュニケーションが失われて久しい気がする
残念ながら、世の中一般の人は効率化にコミュニケーションが必要とは思わず、むしろ全く逆のイメージを連想する人が多い
その中に開発責任者や製造責任者が含まれるから厄介である
まず、そういった人達のイメージの払拭と正しい姿の認識から入らねばならなかった
CADCAM担当を離れ、一転して生産改善担当に復帰し、改善活動を推進していく中で、最後が開発部門を巻き込んだ活動展開だと知った時、やっぱりという思いがした
製品の善し悪しは開発が8割握っているという言葉があるが、今も昔も変わってはいない
そしてどの会社も開発部門の巻き込みが最後の難関であり、それはどの会社も同じだったのである
いくつか事例を紹介する
・ビビり防止
・NC加工の無人化
・ネジ種類削減
・端面の穴空き防止
・ファンモーターの軸
・ネジ穴削減
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