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ビビリ防止

比較的大きな製品で内部にモーターを使っていたが
ある時、「頭をまっさらにして」コストダウンを考えたいという主旨で
トヨタ系コンサルを交え開発部門中心の改善会議が開かれた
トヨタ系コンサルはくどいほど「まっさら」の念を押してから、最初に
指摘したのが金属板と金属板の隙間のパッキンである
設計者の答えは、内部にモーターを使っているから、金属が接触
し、ビビり音がでるのを防止するためということだった
しかし、調べてみると全ての製品から音が出るのでなく、予防の意
味が強い事が判った
車でも昔ビビリ防止のためあちこちパッキンを使い、逆にそこが雨
漏りも原因になったりした事があったそうである
応急処置は必要だがコストがかかる
その内応急策が標準になってしまう、これはその適例であった
いつかは抜本策を打たないと高い製品を作り続けることになる
パッキンがなくても絶対にビビり音が出ない設計をする
それこそが設計の品質であることがその時初めて判った

実は開発部門はトヨタコンサルとの会議に否定的だった
そこでコンサルでも自分たちの悩みは解決できまいと知らしめるこ
とで以後の会議の不参加をもくろんだ節がある
しかしコストダウンのネタはまだ無尽蔵にあることを逆に指摘され、
以後改善活動の中心的存在になったのだった

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