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在庫について
群馬県のうまいラーメンを紹介する本を買った
掲載されたラーメン店をいくつかめぐって食べてみた
確かにうまい、なにより気合を感じる店が多い(こだわりと言うそうだが)
注文してから茹でるのは当たり前、トッピングを直前で行う店さえある
調理する所を見ると、麺も少ししか在庫が見えない、多分なくなると冷蔵庫から出す
とか仕入先から持ってきてもらうのだろう
もやしもナイロン袋から出し、一人分づつ水につけておくようだ
古いもやし独特の臭みがない
値段はそこそこ高い、いや高いと感じるのは量の多さにありがたみを感じなくなった
せいかもしれない、700円で大盛(店では中盛りというが私には食べきれない)に変
更しても値段は同じなのである
若いころ「飯の敵」といわれた頃なら2杯はいけたのにと思いながら食べている
感傷に浸っていると、なかなか本題に入れない、私は在庫の原点がこのラーメンに
あると思っている
つまり、鮮度が求められるものは注文生産するしかないし、茹でる前の麺のように、
多少保存がきくものも最小限にとどめるのが本来の姿である
生産者と消費者の間に位置する販売者(ここではラーメン屋)は消費者の目の前で
商品を売る場合、鮮度が求められるような在庫は出来るだけ隠そうとするのが当たり
前である
スーパーマーケット等ではたくさん積んでおかないとお客が買っていかないという消
費者心理があり、わざわざ積んでおくそうだが、多少日持ちがするものに限定される
のではないか
第一、あまった商品はどうするのだろうと人ごとながら心配になる
在庫することのメリットを生産管理の教科書等で調べると、生産の平準化による効率
化や消費者が生産する時間を待たずに買えるというようなメリットがあるようである
確かにラーメンの例でも、醤油やチャーシューのように生産に手間の掛るものは、あ
る程度在庫が無いと、作る側も食べる側も困る
在庫が必要悪だと主張する人も、ラーメン屋のチャ−シューにまでいちゃもんはつけ
ないと思う、理屈よりまず食欲優先であり、下手にケチをつけて食べられなくなったら
困る
私が主張したいのは、必要悪と思う以上に在庫が出来てしまうのは、何故かという事
いつの間にか在庫があるのが当たり前になり、減らす努力を怠る姿勢にある
常にラーメン屋を意識して在庫を持つべしと思うのである
想像だがラーメン屋はかなりの量の食材を捨てているのではないか
だから捨てないように常に工夫している、お金を払ったものや自分で作ったものを捨て
るのはつらく感じるものである
鮮度の良いものだけでラーメンを作るのは難しい、だけどそこに拘らないとお客が継続
して来てくれない、客の中にはラーメン屋の店主より味に敏感な人がいる
ちょっと味が違えば何も言わず次から来ない
そんなに味に敏感な客はいないって?
いやいや現に私の友人にコーヒーを炒ってからの日数とモカとブラジルをブレンドした
割合を当てる奴がいた
学生時代で貧乏なので、普段はまずいものを食べているが、味覚は本物だった
私も自慢ではないが敏感である、ただし、味でなく天然でない合成物質というべきか、
体に敏感に影響し、継続して接種できない体質なのである
私の様な人は他にもいるらしく、そんな物質を合法だからと使用した食材は売り上げに
大きく影響する
例えば、最近の国産ワインの中に、酸化防止剤無添加と書いてある商品があるのをご
存じだろうか
酸化防止剤自体は多分無味無臭である、ワインの味が落ちるわけではないが、それで
も気が付く人がいる、ある程度飲むとワインが喉につかえて入らなくなる、それがとても
気持ちが悪い、だから買わない、それでは困るのでわざわざラベルに断り書きをしたの
だろう
海外のワインも日本に輸入する際に酸化防止剤を混ぜるようである(他は外国語なのに
酸化防止剤だけは日本語で書いてあるのでそう思う)
高級で高いワインなのに喉につかえて気持ちが悪い思いをしながら飲む、これはたまら
ない、その位なら安いワインで無添加がいいと考えるのは私だけではあるまい
昔の醸造用アルコールを使った日本酒もそうだった
醸造用アルコールを使わないと大量に作れないのだそうである
従って当時の有名ブランドの日本酒はほとんど醸造用アルコールが入っていた事になる
しかし、使うと味はほとんど変化が無いが悪酔いする(私の場合はそうだった)
どの酒を飲んでも悪酔いするので私は日本酒は体に合わず飲めないと思っていた
しかしある時、新潟で知人と近くの店に飲みに行き、当時私にとっては無名の酒を飲んだ
とても美味しく、翌日も悪酔いしなかった、初めての経験だった
ある店の店主が自分が試飲して、美味いと思う日本酒だけを店に置いたら、有名な酒は店
から一本も無くなったという話をラジオで聞き、やっぱりと思った
日本酒の売り上げ低迷を打破すべく、酒にランクをつけ、醸造用アルコールを使わないで
発酵させるランクもあるらしいが、それ以外にも種類を分け過ぎてしまい、結局客はなにを
選んでいいか判らず、日本酒売り上げは果たせなかったように思われる
・・・
また話が跳んでしまった
ページを変えて在庫のうんちくを語りたい
・在庫の種類
・在庫の是非
・在庫削減ノウハウ(在庫とリードタイムと需要予測の関係式)
・余談(自動倉庫)
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