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事前予防
同じ失敗を3度やったら馬鹿と言われても仕方がないというが
結果品質が2度やらないだとしたら、1度もやらない方法はな
いかと考えるのが人情である
そこで事前予防という発想が出てくる
これとても、裏を返せば過去の痛い経験に根ざしているのだが
まあ、考え方はより良いといっておこう
これをやろうとすると経験+予測になる
予測とは、如何に新しい世界を自分の事の様に考えられるか
ということになる
ファミコンのRPGで遊んだ事のある人は、あの世界を自分で
作り出し、そこで生活してみることと言ったらわかるか
私のようにプログラマーは得意である、なぜならプログラムは
もともと「もしデータが一件もなかったらどうするか」、「6桁の
金額としてしているが、間違って7ケタで入れてしまったら」
等々の記述の集合体だからである
中心的な計算部分が「単価X個数=金額」の1行とすると、「も
し〜だったら」はその10倍くらいは記述する
だから改善活動には良く駆りだされた
現実的でなくても一応は出してみる、するとそれに近い事が考え
やすくなる
廊下にバナナが落ちていて転ぶ、工場にバナナは落ちていなく
てもオイルがたれていたらという発想に結び付くのである
昔、聞いた話で本当かどうか判らないが、ある経営者は現場で
ゴミ箱をひっくり返して、何分で作業者が片付けるか物陰で見て
いたそうである
また、コンピュータのプログラムを作成し、そのプログラムにミス
がないか確認するのに、別の人にやらせるという手法がある
その際に、わざとおかしくなるようにバグを入れておき、その場
所を、見つけて治すまでバグ取りをやらせる
これを「ワザと虫」と呼んでいた
このような手法は、実際にトラブルになる前に問題を解決する知
恵として先輩が考案したもので、理論よりも人間心理を利用した
効果の高い方法と思う
機械を使用した例で良く使われるのは、センサーで寸法等を測
定する装置を加工の直前に置き、加工する部位が適切かどうか
加工前に検査してしまう方法である
加工後に測定器を置き、NGはもう一度加工するように逆向きに
流す方法もある、これでは1個不良品が出てしまう
事前予防を徹底的にやろうとすると、ISO9001等に代表される
「管理」の品質向上になるらしい
ISO9000は私も関わったことがあるが、本質が理解できたのは
取得後であった
「管理の品質」も重要と思うが、審査に受かるために、細部では建
前の管理をやらざるを得ず、とてもいやだった
例えばお客とは誰かというのがある
営業が相手にしている人達と答えると工場ではバツになる
後工程とか経営者もお客と考えるのが正解の様である
私はもっと泥臭く、現場で事前予防を実現したかった
そして行きついたのが「変更管理」である
変更管理については別の項で詳述しているのでご覧願いたい
ポイントは、経験値から、トラブルの原因は何かが変わった時に
大部分発生するということ
だから、変った瞬間に徹底的に問題とならぬように確認する
対象を4M(人、資源、機械、やり方)に分類した
ただし漫然と昔からの表面的な事柄を管理対象としたのではトラブ
ルはなくならない、例えば風邪で休んだ人の代わりに仕事のスキル
が同じくらいの人を交代要員で入れるというのでは、トラブルは無く
ならないのである
発生の可能性の高いトラブルは何に起因するかを考え、発生源の
構成要素を管理する
順に述べてきた
結果品質は品質管理の表面で延べられる王道である
しかし、高名な品質管理の先生は、「隠れたノウハウ」を持っていて
それ故に高名を維持しているように思えてならない(私のひがみ?)
その一番目が現場品質であり、もっと現場を良く見て考えなさいと言
う事
それから「管理」の品質、「もの」がトラブルのは管理が成っていない
からだとして、朗々と管理についてのたまう
しかし、トラブルは詰る所おきないにこしたことはない
品質活動が行きつく先は事前予防になる
これが私の品質管理に対する理解である
自分では当然の帰結だと思っているのだが、なかなか賛同者がいな
い
でもどこがおかしいのか良く判らない
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