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結果品質
くどいが私の品質に対するとらえかた、思いを書いているので
これが正解だなんていうつもりは毛頭ない
多少の被害妄想はご容赦願いたいと言いたいのである
例えば、板金部品の端にバリがあり、現場で手に切り傷が発生
する事件が起きたとする
なぜ切り傷が出来たのか→バリがあった→受入検査の検査項
目でない→・・・・・
とやっていき、最終的にこれが原因だと行きついたことに対策を
取る
この対策が正しければ次からは切り傷は発生しない
このように発生したトラブルを日々解決していくことで徐々に品
質が向上していく
結果品質の考え方は概ねこんな感じかなと思っている
その中で原因が特定しずらいモノを調査分析する手法がQC7
つ道具であり、グラフ、ヒストグラム、管理図、チェックシート、
パレート図、特性要因図 (cause and effect diagram)、散布図の7つ
をいう
新QC7つ道具というのもあるらしいが良く判らない
ほとんどの事象は昨日という「結果」の続きとして今日があり、明
日がある、それに人間のやる事には限界があり、一歩一歩の積
み重ねが大きな向上につながる
また、トラブルは何らかの原因があって発生したのであり、その
原因をつぶせば発生しなくなる
こういう世界もある、これはこれで正しいと思う
私はシミュレーションを長年やってきた
シミュレーションというのは現実世界の捉え方として、単純化して
数学的に捉えられないか検討する事から始める
例えば生産ラインの速度を一定と仮定するところから生産計画を
構想するのである
現実世界では、当日風邪をひいて休んだ人の分、速度を遅くし
ているかもしれない、部品切れでラインストップしたかもしれない
でも速度を一定とすることで生産計画が非常にシンプルになるの
で一定と仮定するのである
結果品質の考え方の成立する「仮想世界」は次のようになる
・明日は昨日と今日の延長である
・過去に起きたトラブルはまた起きる、ただし一度対策をとれば、
再発しない
・トラブルは発生するまでトラブルではない(検知できない)
・複数個発生した不良品は不良個所が同じなら全て同じ原因であ
る、その結果はある中心点をもとに分散する
・人は能力に限界がある、または能力は画一的である
・不良やトラブルは必ず原因がある
・・・
このことから結果品質の考え方の弱点が見えてくる
・結果が現れてから行動するため、「いま」が判らない
・新製品、新工法、新・・・・に弱い
・想定範囲外のトラブルに弱い
・再発に弱い
・人間に不可能と思える事は最初から除外される
良く言えば出来る範囲から手を付けると言う事
・検査できない事象は対策が取りづらい
個々に解説するまでもないと思う、この弱点をどう補えるかが品質
マンの腕前と評してもいい位である
だから腕のいい品質マンは結果品質以外の知識とノウハウを持っ
ており、それを出し惜しみしているのか、表現の仕方が下手なのか
それをいっちゃあおしまいよと思っているのか、話をしていて歯が
ゆい思いをしたことが何度もある
それでは、結果品質以外の知識とノウハウとは一体何なのか
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