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安全の話

入社したての頃、先輩から品質について、基本を教わった
「品質向上とは可能性の排除である」
名言と思う
こと品質に関する限りこれ以上の言葉に出会ったことはない
 他の分野で例外はあろうかと思うが、工場では安全と品質は
同じ要因、従って同じ対策となる
結果が表れる場所が工場内では安全(危険)、工場外では
品質(不良品)となるだけである
従って、「可能性の排除」はそのまま安全にも当てはまる
例えば、ポケットに手を入れて歩かない
廊下を走らない
左右を確認してから横断する
一流会社ほど、こういった行動が徹底され、社長から掃除の
おばちゃんまで同じ行動をする
JRの職員が列車の側で指さし呼称をしているのを見たことが
あると思うが、あんな風にならないと一流とは呼ばないのである
保険に入る人は事故を起こさないというが、同じ理屈である
間違いないであろうことでも、更に確認する
この行動が可能性排除の行動といえる
では可能性はどのようにすれば事故の起きる前に察知できるように
なるのだろうか
結論を言えば、自分の感性を上げるように訓練するしかない
その具体的方法として考えられたのがKYトレーニングである
それ以前は「OO運動」、例えばポケットに手を入れない運動のように
して習慣づけをおこなう方法が主流であったが、これでは形は覚える
が、本質の理解でないため事故件数は減らなかったのである

KYは空気読めないではなく、危険予知の略称である
これは実際に起きた事故を題材にして、その事故はどうすれば
防げたかを数人で討議し、その場で最も良い方法を決定し、
こういった現場ではこう行動しようとみんなで唱和する方法である
みんなで考えた方法が正解かどうかはどうでもよいのである
その現場に実際に出くわした時、先生は側にはいない、自分が
判断して危険を回避するしかないのである
どれだけそういう気分でKYトレーニングをやれるかで訓練の成果
が違ってくる
KYと称して、紙に毎回お約束事を書かせている会社があるが、
形だけ出来て良しという輩は何時になっても存在する
繰り返すが「危険を予知する能力を各人が向上する」
これ以外に安全向上の方法はない
ISOなんか取るより、KYを徹底してやるべきである
なぜなら、冒頭申し上げたように、要因と行動が品質と同じだから
KYで感性が磨かれると、そのまま品質も向上してくるのである
2流会社は見てくれだけの安全でお茶を濁すためいつまでたっても
不良を流出しているが、1流会社は本質を理解しているから、結果
的に品質も向上するのである

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