TOP 自分の思い 邪馬台国 バイク 瓢箪 霊場巡り 囲碁と将棋 CAD/CAM 生産管理 海外の思い出 索引
小集団活動の見直し
なぜ突然小集団活動なのか
会社を良くする真の改善活動を展開するうえで、正しい活動
でないと弊害になるからである
小集団活動は確かに改善活動を全社展開する有力な手法と
言われている
しかし、よ〜〜〜く考えて欲しい
半年に一回発表会があるがそこで発表される内容を見ると
・活動が必ず半年かかり、必ず発表間際で終了する
・毎回色々なテーマが出てくる
・チームによってはたくさんある問題をプールしておき、わざわざ
先送りにして改善している、社員としてそんなことが許される
のか、恥ずかしくないのか
・必ず成果が出る、成果の出なかった改善も色々やって
いるならいいが・・・
管理者ならそちらの方を気にすべきだと思うが
・・・
そんな小集団活動をやることで何の意味があるのか
おかしいと誰も思わないのか、おかしいと思うならなぜ疑問を
上層部に提示しないのか、上層部は誰もそのことに気づか
ないボンクラばかりなのか
ここで本当の改善活動を進めるなら小集団活動ももっとリアル
にやるべきであると提言する
少し詳しく内容を説明すると
@発表会のあり方
優秀者を表彰するための発表会でなく、全社展開するための
発表会とする
そのため、審査員は他の小集団のリーダーとする
審査基準は自分たちのサークルでその改善を採用するか
否か、または改善のアイデアが使えるかである
どうしても管理者が表彰したいなら、発表の仕方が優秀か
どうか、聞きやすかった、判り易かったということを明示した
賞を別途設ける
プレゼンテーションがうまいというのも、改善とは別に一つの
評価項目であっても良い
A活動期間、チーム編成
問題や課題を認識してから一定の成果がでるまでとする
内容の善し悪しはアイデアや横展開のし易さであるため、
苦労したか、時間がかかったかではない
発表は定期的に行うが都度発表するチームが異なるのは
当然である
また、複数のチームに参加したり、チームもいろいろな部門
の人の集合で良い、むしろ良い活動はそうならざるを得ない
従って部門別予選会というような行事はしたくても出来ない
B報告の仕方
問題解決型や課題解決型でも良いが、現実に即して偽りなく
報告する
特にアイデアがどういう過程で生まれたかは全社展開する
最重要事項であり、格好をつけた表現や嘘で固めた内容
では他部門が大きなロスを生む
結果的に聞きやすいだけのQCストーリーと呼ばれる発表方式
が適用できる事例は皆無となるはずである
実際にやってみたまえ
何が問題か判らないので、現状を調査しただって?
では聞くが、なぜ他ではなくその現状を調査すれば問題があると
思ったのか?、たまたま偶然か?
事前に問題を認識していないと現状は調査できないのである
これはKJ法で有名な川喜多二郎先生の著書「発想法」に詳しい
これらを本音で議論していくとパターンは下記5種類の複合型と
なるはずである
発表のパターン やり方
事後的予防型 業務開始後に予防策を行う考えられる要因を全てつぶす
問題解決型 今起きている問題の原因を解析して除去する
対策先行型 原因は確定しないが有力な要因の全てに対策を講じる
課題達成型 原因を問題にせずに設計的にアプローチする
施策実行型 原因や対策が分かっている場合はどう実行したかが問われる
施策実行型は大改善と小改善で異なる。
大改善では最善性を要求されるため、 原因・対策が見えて
いてもその証明をしなければならない。
従って、本来の問題解決型や課題達成型と区別がつかない。
強いて言えば、 原因・対策が見えているだけ楽な問題解決型
楽な課題達成型であるといえる。

C特に筆者(小心な兎)が拘りたいのは、フィッシュボーンと呼
ばれる特性要因図の書き方である
特性要因図の使い方は2種類あるのをご存じだろうか
事故予防に使用する管理用と原因究明に使用する原因解析用
である
管理用では事故が考えられる要因を出来るだけ多く上げる
漏れがないことが重要である
原因解析用では既に起きてしまった事故の原因を特定するため
絞り込んで要因を記入し、調査の結果消しこんでいく

例えば古い例で恐縮だが、電車の脱線事故はどうすればおきるか
を特性要因図で記述する場合は管理用である
しかし、福知山線の脱線事故はなぜ起きたかを記述する場合は
原因解析用であり、運転手は居眠りしていたか、教育は十分
だったか、その日の体調は?などとありもしないことを聞くのは
素人の新聞記者だけである
原因究明し、2度と事故が起きないようにする当事者はそんなこと
は論外としなければならない
真の原因はせいぜい2つか3つに絞れなければ素人と言われても
しかたがない
小集団活動が如何に虚飾に満ちた意味のないものかご理解いただ
けたろうか
何を大人げない、そんなことは判っていてセレモニーとして世間様に
お付き合いしているだけで、改善活動は別にきちんとやっているとい
うのならいいが、それはそれでものすごい無駄な「お付き合い」を、
この世知辛い世の中にやっていることになる
たまたま小集団活動をやり玉にあげただけで、虚飾に満ちたものは
まだまだある
あなたの会社は本当の改善活動をしていると、まだ自信を持って言
えるか
あなたがトヨタ生産方式の真の導入を願ってこの文章を読んでいる
とするならば、今こそ「気づき」たまえ
TOP