囲碁の基本的考え方
第二の考え方
ー 心と着手は逆になると心得よ −
ゴルフや野球では右バッターが右に打ちたいときは左足を引け(左に蹴り出せ)
というのがある、飛ばしたいほうと逆方向に体を向けるのである
なぜそうなのかはここでは解説しないが、これと同じ発想が囲碁でも要求される
例えば「この石を攻めなさい」と言われたら素人は白石に直接石を押し付けていく
つけのび定跡は代表的な着手である
結果は相手の石が強くなるだけで攻めたことにならないのはご存知の通り
ではどういうふうに打てば白石を攻めたと言えるのか
攻めると言うと武術や戦闘をイメージし、囲碁でも対象となる石に直接関わる
ことと考えがちであるが、囲碁の場合は「困らせる」とか「生きる手段を無くす」
といった意味合いに捉えるべきである
答えは直接攻めないで、回りを遠巻きに囲うことである
例えば4間位離して挟む、1間でなく4間である
ある程度回りに黒石が増えると白石は生きなければならない
その時近くに黒石があればその石に寄り添っていき、ペタペタと黒が打ったのと
同じだけ白石を置くことで自然に周囲が固まり、生きることが出来る
しかし、もし回りに黒石がない、または相手をしてもらえないとどうなるか
白石はただ生きるためだけに自分の周囲に石を置くことになる
その間に黒は別のもっと有効な場所に打てばよい
この原理を、篠田九段は「美人は追うな」と表現されているが、一般的には
「もたれる」と言う
逆に自分が攻められて生きる場合は、逆に考えて相手の石に寄りかかる。
そうすると、よりかかった反対側(背中)に地ができるのである
勢力を張る場合も同様に相手の石に寄りかかる
地との違いは背中側が辺(または隅)なのか中央なのかということ
反面寄りかかった相手の石が強固になるのは覚悟しなければならない