TOP 自分の思い 邪馬台国 バイク 瓢箪 霊場巡り 囲碁と将棋 CAD/CAM 生産管理 海外の思い出 索引
北海道旅行記
1.準備
<なぜバイクでなく車なのか>
北海道をどのように巡るか、時間と金が無制限に
あるわけではなく、まずはここから入った
一日にどの位走れるだろう、日帰りツーリングしか
した事が無い自分は一日目はともかく、2日目以降
はどの位走れるだろう
荷物は長引くほどたくさん必要になる、バイクに
積みきれるのか
第一、他の人の様に蚊の大群に抵抗しきれるのか
(北海道は蚊が非常に多いのである、こういうマイ
ナス要因から調査するのが私の嫌な性格である、判
っているのだがどうにも直せない)
正直いってバイクで行くのは無理と思った
やわで抵抗力の無い自分には楽しく行ってくるのは
無理と思った
金はかかるが楽しくを優先し、車で行く事にした
思えば、登山やヒッチハイク等、わざわざ自宅で楽
な状態でいればいいのに、なぜ人は苦労をするため
に旅出るのだろう、バイクだってそうだ、車の方が
楽なのに決まっている、道具だって沢山積める
旅館の方がキャンプより快適である
金がかかるというなら家でごろごろしてればいい
景色なんてそこまでして見なくてもビデオで場合に
よっては3Dで見られるではないか
結局は私なりの屁理屈で車にしたのである
実世界からの逃避行動かもしれない
<一人旅の理由>
本来ならば女房と一緒に行くべきであろう
しかし、我が家は2人暮らしで、猫を飼っている
猫を病院の籠に閉じ込めて人間だけいい思いをする
のは忍びない、猫が気になって楽しさが半減する
猫を取るか、女房を取るかで正直5年悩んだ
今回は一人で行く事にした、もともとバイクで行く
発想からスタートしたのでその方が自然と思った
<宿泊場所の決定>
泊まる場所はどうするか、今までは行き当たりばっ
たりで決めていたが、さすがに今回は嫌な予感がし
た、ちょうど混雑するさなかに該当する
もし、泊まれなくても車ならばなんとかなるとは
思ったが、無理をしないをコンセプトにしないと、
翌日の距離が稼げない、結局損をすると思った
車向けのガイドブックを本屋で立ち読みしてみたが
良くて高く人気のありそうな旅館しか出ていない
私には似合わない、もっと安い旅館の方が気が楽だ
バイク雑誌で北海道専門の本があったので中を見た
ら、キャンプ場なども含め安く泊まれるビジネスホ
テル等を中心に書いてある
しかも北海道全図に、距離を書いた一覧がついてい
る、この地図でめどを立てる事にした
やはりバイクはいいなあと思った
<どこから入るか>
今回はフェリーで渡らなければならないが、乗船場
の候補は新潟、大洗、仙台の3か所がある
バイク乗りは仙台が多い、一番遠いのになぜと思っ
ていたが、自分で計画してみて理由がなんとなく判
った
新潟は出航が11時である、そうすると9時頃に乗
り場に着きたいが、平日の出勤時間に新潟の町の中
を通らねばならない、しかも朝が早い
翌日の朝の4時に到着だが、これも中途半端である
大洗は北関東道が出来、従来よりも使いやすいが、
仙台に比べ乗船時間が長い、私はフェリーで寝るの
は初めてである、船酔いしないだろうかという不安
がよぎる、フェリーではする事が無いのだから、酒
を呑みたい、呑んだら寝るだろう、大丈夫か
船にいる時間は短い方が無難な気がする
結果的には船酔いしなかったが、もう少し波が荒か
ったらやはり自信が無い
これが仙台にした理由である、おそらく他の人も同
じ事を考えたのに違いないと思った
フェリーが決まらないとルートが決まらない
日程もフェリーの予約が優先と思い、まずフェリー
会社に電話した
案の定、帰りの予定日は満室だったので、予定を2
日早め、ルートの内、後半部分を少しカットする事
にした
到着は苫小牧に午前11時である、当日は200K
m位にするしかない、札幌を宿泊地と決めた
北海道一の大都市だが果たしてどんな所なのか
フェリーの予約で事前にコンビニでお金を払えば食
事が安くなるとの事、初めてコンビニで支払いをし
たが、ATMの横に置いてある機械がこういう使い
方をするためと知り、新鮮な経験だった
はたして船酔いせずに食事を摂れるのか心配だった
が、食事も予約する事にした
<ルート策定>
バイクで遠乗りする気分で、一日400Kmを目安
に場所を特定し、100円ショップで買った小さい
ノートにその場所に行くまでの立ち寄り場所を書き
大まかな時間を書いていく、立ち寄り場所で見たい
もの、やりたい事を書く
当日の4時頃を基準に宿泊先を探す
目当ての旅館に電話し予約をする、案の定満室の旅
館があったが、第二候補に電話する
半日ぐらい慣れない作業に冷や汗をかきながら時間
を使ってしまったが、終わってみると楽しかった
こうして宿泊地が確定した、その横に近くの立ち寄
り場所も調べて書いてみた、ガイドブックには、景
勝地だけでなく、おいしい店とか有名な土産等も書
いてあり、全部は寄れないがこうしてシミュレーシ
ョンするのも旅の楽しみである
もちろん全ての場所に寄れるわけではないが、判っ
ていてよらないのと、知らないで寄らず後から後悔
するのとでは雲泥の差がある
こういう所で楽しいか否かが決まるというのが私の
考え方である
旅行というのは行く前に思いを巡らす時間も楽しい
若い時から金の無かった自分は、何時か買わずに思
いを巡らすだけで終わりにする悲しい習性が身に着
いた、買ってしまえばそれで夢や目標は一つ終わる
ついに北海道に行きたいという夢が終わるのである
悲しい事でもあるのだ
<荷物の準備>
後は荷物だけである、これもノートにメモしてみた
が書いてみると細かいものも含めて40項目ぐらい
あった
今回は折りたたみ自転車も持っていく事にした
札幌の町は歩くには距離が有り、車では駐車場がな
い、見たい場所が点在しており、出来るだけ見たい
と思った、バイクで行けない弱点をカバーする方策
である、結局は雨だったので使えなかったが、事前
に対策を練れれば現地では安心である
また、旭旅館というオロロンラインの先のひなびた
温泉旅館に泊まる事となった、本当は稚内に泊りた
かったが無かったのである
そこで望遠鏡も持っていく事にした、この辺が車の
良さである、この日も夜は霧だったので見られなか
ったが、晴れていれば町では味わえない星空が見え
たに違いない、これも楽しみではあった
<仕上げ>
こうして、頭の中であらかたのイメージが完成した
実際はどうなのか、行ってみないと判らない事も多
々あるが、出来るだけ落ちの無いようにするのが、
私の流儀である
思えばこの作業をここまでやらずとも50年間繰り
返して来たのだ、いよいよ実行できる
不安と期待が交互に襲ってくる時間が日一日と過ぎ
て行く
その中で思いついた事を補てんしながら当日を待っ
た、期間中のつまらない用事が出来たが、仕事も含
め必死に断った

TOP 次を見たい?