TOP 自分の思い 邪馬台国 バイク 瓢箪 霊場巡り 囲碁と将棋 CAD/CAM 生産管理 海外の思い出 索引
ダーウィンの進化論は間違い
自然淘汰という考えはダーウィンの進化論に出てくる概念
だが、私にはこの考え方は白人の中でもキリスト教的な思想
が根底にある人の考え方だと思う
強い者(環境変化に適応で来たもの)だけが生き残り、弱者
がいなくなる
これには簡単に反論が出来る
もしそうなら地球上にはライオンしかいなくなるではないか
更には万物の頂点に立つのは人間であるとする
部分的には合っているのかもしれないが、これが進化の中心
ではないはずだ
その考え方の根底に、神は自分に似せて人間を作ったとし、
他の動物や植物と一線を引く、つまり自分たちは勝者だという
考えを正当化していないだろうか
また白人は肉食である、生きている者を殺して食べる
なぜ他の動物を殺しても良いのか、ここにも弱肉強食の理論
で自分たちの行いを正当化しようとする臭いを感じる
もっとも白人だけでなく、モンゴルや中国のようにいわば大陸
で長い事生活している人類は動物だけでなく、植物も根絶や
しに食べつくし、食料を奪い合って殺し合う歴史を繰り返して
きた、日々の生活が苦しく、生きる事さえ難しい場所では宗教
は一神教になるのだろうか
古代ギリシャでは様々な神がいた物語が伝えられ、北欧でも
巨人の伝説が伝えられ、インドでも像や蛇の化身のような神が
伝えられているので、紀元前の時代は一神教ではなかったよ
うである
しかし、徐々に広がり、現在では地中海から中東、インド、東南
アジアまで一神教が広がり、日本の他に一神教でない国は宗教
を禁じている共産圏くらいしかなくなってしまった
キリスト教の人達も好き好んで殺しているわけではない事は、
アメリカの映画で敬虔なクリスチャンが食事の前のお祈りで神
への感謝の言葉を口ずさんでいることから判るが、その直後に
機関銃をぶっぱなし殺し合いをするシーンが出てくる
さっきまでのお祈りとのギャップのデカさがすごい
まさに「自然淘汰」と「弱肉強食」である
我々日本人なら、というより子供のころから家畜や猫、犬など
いろいろな動物と遊び、植物や魚を「生きているものを食べる」
と感じて来た私の様な環境で育った人なら自然淘汰は間違い
であると思うのが当然である
昔は学校の先生の教えてくれた事に意義を唱える等は絶対に
やってはいけない事だったので算数の答のように明らかに違っ
ていても恐る恐る先生に怒られない様にそっと小さな声やジェ
スチャーで指摘したものである
ましてや西洋の一流の有名な学者の理論に異議を唱えようも
のなら、先生よりもまずクラスメートから総スカンをくらうのが
当然であった
言い訳がましいが、変だなと思いながらその内忘れてしまって
いた
年を取ると段々記憶がさかのぼるというのか昔の事をふと思い
出したりする
くだんの件も、この間寝ていてふと思い出したのである
古本屋で何冊か進化論の解説本でやさしく書いてある物を買
い読んでみた
それによると、現在の進化論は自然淘汰だけでなく住み分け
とか遺伝子異常とかいろいろな角度から考えられるようになっ
てきたらしい
驚くべきはこれだけ情報が進んだのに未だに判らない部分が
あるらしい
わがままな遺伝子と遺伝子を擬人化した理論が出る始末
入門書の中にいろいろな考え方があるとなっているが、その
体系図や関係図さえ示されていないのである
正に混迷状態であり、自然淘汰の様にある一部の現象を捉え
てその部分だけに適応できる理論が延々と書いてある
私はてっきり本に正解が書いてあると思っていたので愕然とした
自分なりに整理し、自論を展開する事も無駄ではないと思い
正に50年来の疑問に対する自分なりの結論を考えて見ようと
思った
・生物は遺伝子情報により、その形質が決まる
DNAが発見されてから後は、この考えに反対の人はいないと
思う、実はそれだけでなく後天的な原因も形質に大きく作用
する
例えば、食料が不足すると大きくなれない、特定の養分が不足
する事で形状が変化するハチや蟻のような生物もいる
卵が孵化する時の温度でメスとオスに分かれる生物もいる
人間でもスポーツを続けるとそのスポーツに特有の体形に
変化するのは我々が経験する所である
生まれた時に備わっている形質が先天的形質であり、生まれ
た後の外的要因で変化する形質が後天的形質または獲得形
質と呼ばれる
獲得形質は遺伝するのかは、さまざまな実験や理論が行われ
たが現在では遺伝しないと結論されている
しかし、生物の中には獲得形質が遺伝すると考えないと説明
しずらい進化をした生物が多数存在する
これらを遺伝子情報の変化だけで説明出来なければならない
注意しなければならないのは、形質の見かけの変化に捉わ
れて進化と間違うケースがある事である
バッタの中でも飛びバッタと呼ばれる種類は非常に長い距離
を移動することで知られる
移動しないでその場所で繁殖するバッタと形質が違うため
昔は違う種類と考えられていたが、観察の結果環境により
形質が変化し、同じ場所にとどまったり、おおきく移動したり
することが確かめられたという
・親の形質がどのように子に伝わるかは、メンデルにより優勢
遺伝子と劣勢遺伝子があることが実験により確かめられた
例えば黒い髪の毛と金髪とでは黒い髪が優性遺伝子である
親の髪の毛が黒と金だった場合、4人の子供が出来れば確率
的に金髪は4人に一人で残りは黒い髪になる
ただし、見かけは黒だが金髪の遺伝子を持った子供が2人おり
この子の子供は黒い髪通しで結婚しても金髪の子供が生まれ
る事がある、これを隔世遺伝という
・遺伝子は非常に正確に親から子に伝えられるが、100%正確
なら進化は起きない
何らかの異常がおき正確に伝わらない場合に、その種族に
今まで存在しなかった特性を持った子供が生まれる事がある
これを突然変異と言う
突然変異は遺伝子の一部が破損したり、別の場所と入れ替わ
ったりした場合に発生する
結果としての変化した内容が生存に適さない場合はその子供
は死ぬので、その突然変異は遺伝しない
変化した内容がその生物が生きて行く上で有利になる場合が
ある
その場合その突然変異は子孫に伝えられる
場合によってはその突然変異が起きなかった仲間より生存に
有利なため、何世代かで置き換わってしまう場合がある
これがダーウィンの自然淘汰のケースである
ほとんどのケースでは突然変異は有利でも不利でもなく、他の
形質と同様に遺伝して行く、つまりメンデルの法則で変化する
前と後の形質の優勢と劣勢が発生し、確率的に均等に遺伝する
実際髪の毛が黒でも金でも人間の場合は有利不利はほとんど
無いと思われる、しかし生物によっては捕食者に見つかりやす
いため生存に不利になる事が考えられる
その場合も枯れ草の中では金髪が有利だが、夜は黒い髪が
有利というように周囲の環境によることが考えられる
従って突然変異の種類によっては環境が別れる事が発生する
これが今西博士のすみわけ理論である
・ところで突然変異が一個体単位でおこるのか、それともある程度
集団で起こるのか
一個体だけで起こると仮定すると、それが種全体に広がるのに
非常に長い時間がかかるし、それまでの種と混血でないと伝わ
らない
そうではなくて、人間が風邪をひくようにその種全員でなくとも
ある程度の率で集団で同じ突然変異が起こると考えないと進化
は説明しずらい
例えばキリンの首の様な突然変異が馬から出来たと仮定すると
キリンはうまく成長できたとしても、子孫を残すためには、普通の
馬と結婚して子供を産まなければならない
この場合子孫の生存確率は低くなる事が予想される
そうではなくて馬が集団で病気にかかり産まれてくる子供が、
次々と首の長い子供が生まれてきた
やがて首の長い子供同士が成長して結婚し、その子供も首が
長かった、と言うのならわかる
その事から突然変異の原因は放射能のようなランダムに遺伝
子の変化を引き起こすのではなく、遺伝子の特定の部位に同じ
変化を発生させるものでなくてなならない
そこでウイルス進化説が提唱された
ウィルスの中にはRNAやDNAの一部を置き変えてしまう種が
存在するらしい、ウィルス自体がRNA+α的な固体であり、
宿主の細胞の分裂を活用して自らも増殖するのであるから、つ
いでに宿主のDNAを変えてしまうやつがいてもおかしくはない
しかし単に首が長い突然変異だけでは生存に適さない
首が長い場合は高い所に血液を送るため、血圧が高くないとい
けない
そこで先ほどの生存に関係ない突然変異の方が多いという話が
繋がってくる、つまり首が長い変化をした馬の中でそれ以前に突
然変異で高血圧になってしまっていた馬だけがキリンになれるの
である
そうして、偶然に変化した形質の馬は自分のいた群れと別れ、
高い所にある葉を食べることが出来て有利に繁殖できる
これが進化である
・このように進化とは、生存に有利でも不利でもない突然変異が
表面に現れないが頻繁に起きている
進化と言うと前向きだが、変化と言うのが相応しいかも知れない
キリンの例の高血圧と言うのはどちらかといえば生存に不利だが
その形質を持ち続け、首が長くなった時に初めて有利になるの
である
その場合の突然変異は一個体だけであったりするが多くはウイ
ルスによる集団的変異である
一個体だけの場合は有利でも不利でもない突然変異の場合だけ
というなら理解できる
時々変化が生存に著しく不利なことが発生する、その場合子孫
は残らない
生存に不利だが生きることが可能な場合、ダーウィンの提唱す
る様な自然淘汰ではなく、自分たちでも住める場所を探して移動
する等ですみわけが発生する
逆に生存に有利な変化が起きた場合、在来種が同じように住み家
を追われてすみわけが発生する
この場合も自然淘汰は起こらない
自然淘汰が起こるのは、不利な側が他に移動しようがない場合
である
すみわけを場所の例で説明したが、食料の種類を変える場合は
同じ場所で暮す事ができる、キリンの例の様に食べる場所が馬
が届かない場所に変われば同じ場所で生存できる
・自分たちでなく環境の方が変化した場合は、それまでの生存に
有利でも不利でもない変化が生きてきて、より環境の変化に適用
しやすい変化をしていたものが有利になる
高血圧の例でいえば、暑い場所では不利だったが寒くなると有利
になるかもしれない
それまで劣勢で細々と暮らしていた物が俄然有利になったりする
環境の極端な変化について行けないものは絶滅する
例えば隕石の落下で地球が急激に冷えた場合、生物の70%が
死滅し、特に大型の生物は全滅した例等がある
・突然変異の主原因はウィルスと思われる
エイズウィルス等DNAやRNAに変化を与えるウィルスが発見され
遺伝子を調べると、ウィルスによる変化の証拠が発見された
また葉緑素やミトコンドリアのように、細胞の中に別の細胞が入り
込み共生したり、別の生物のDNAの一部が取り込まれるケースも
発見されている、この場合も媒介者はウイルスである
これが私が勉強した進化の全貌である
生物は宇宙からやってきたとか、夢のある理論を唱える人がいるが
本来自然界はそんなに難しい事や奇跡的な事の連続ではないと思
っている
生物の構成物質であるアミノ酸のような物質が宇宙から飛来したと
言うのならありうる、しかしアミノ酸からたんぱく質位ならともかくDN
AやRNAが宇宙でつくられたと言うのは理論的に非常に困難である
根拠は別のページで書いた、生命誕生の謎を参照願いたい
ウィルスがDNAをいじくった、まあRNAでもいいけど
ただこれだけでほとんど全てを説明できる事が判ったのが勉強の成
果である
これって間違っているのかな?
私にはどうしてもこれだけでは納得できない進化がある
生物の中には環境に非常にうまく適応出来ている例が数多く存在する
私たち人間でも例えば免疫の仕組みや、脳の記憶の仕組み等調べ
れば調べるほど偶然ではなく、後天的に環境に適応した特性が遺伝し
たとしか考えられないケースが数多く存在する
それらの説明の中には、環境に合わせて進化したというような説明が
公然と述べられている
具体的な例をあげると、水すましの目は上空からの鳥に襲われる場合
と水中からの魚を監視するために、目が上下に2つづつ合計4つついて
いると説明される
つまり、成虫が鳥や魚に襲われる度に、学習し、目を増やさなければな
らないと考え、進化したと受け取れるような説明がなされるのである
先ほどの例のキリンだって、偶然首が長くなって、高い所の誰も取れな
い葉をとることができるようになったのではなく、逆に高い所の葉を取ろ
うとして首を伸ばしている内に段々長くなってきたかのように説明する
本も見受けられる
そうでないと高血圧の問題だけでなく、喉から肺までの空気の流れや
食べ物を飲み込み、胃まで運ぶ食道の進化まで首が長くなる事によっ
て同時に進化しなければならないさまざまな形質の変化が全く偶然に
起きたと言う事になってしまうのである
ちょっと複雑な進化は環境変化を成体が適応し、更に容易に適応でき
るように卵子や精子のDNAを変化させ、子孫に繁栄できると考えない
と説明が付かないのである
また進化の中には、結果だけ見るとあまりに極端すぎて説明困難なもの
も数多く存在する
昆虫は幼体からさなぎになり、そこで羽化して成体になり卵を産んで一
生を終える
さなぎになって羽化するという進化は一体どういう突然変異を繰り返せ
ば達成できるのだろう
人間の手足がもともとは魚のひれだったというのは進化として突然変異
で説明が付きそうな気がするが、なぜさなぎになり、羽の生えた成体に
なれるのか、水中に住んでいた昆虫の祖先が陸に上がり、水ではなく
空気中を移動したいと思ったから進化したのか、少しの間陸に上がり酸
素を吸い込んだ成体がこれで生きられると判断したから卵のDNAに成
体が獲得した進化の種が反映されたのではないのか
恐竜の手が大きくなり羽が生えて鳥になったのとはレベルが違う
幼体では手足が胴体の全体から何本も生えていたのが、重心の部分に
数本になり、替わりに背中に数枚の羽根が発生するのである
DNAのレベルで「偶然に」どのように組みかえればそうなるのか
進化の中でこの部分だけは全く判らない
今後研究が進み、獲得形質が遺伝するケースが発見されれば、これはこ
れで、人類が自らの意思で進化できる事の証明になり、人工的に進化
するための方法論につながるため、恐ろしい未来が待っていると思うの
だが・・・
後日別の本を読んだ
進化論の歴史から始まり現在の主流となる考え方に到るまで判りやすく
書いてあり、勉強になった
ダーウィンの進化論とメンデルの遺伝の法則は相補的と思われるのだが
数十年に渡り対立したということや、自然淘汰が優位だったが、根強く
反論する人々がいたこと
現在では自然淘汰でなく中立説といって、簡単に言えば、生存に特に有利
でない進化が確率的に種の中で広がるケースの方が進化の中心らしい
事が判ってきたらしい
自然淘汰説では説明困難な事が中立説では無理なく説明できることから
中立説が主流になってきたらしい
私の想像とは違っていたが、自然淘汰が進化の中心的考え方ではないと
いうことだけは合っていた
少年時代の直感的に抱いた疑問は正しかったのである
しかしそれでも頑迷な自然淘汰論者は存在するらしい
考え方と言うのは自分の生まれ育った環境が心の奥底で凝り固まり、真実
を見る目を片寄らせるのである
進化論の様な我々の生い立ちに関わる理論ですら、そうなのだから自分が
正しいと思っている日頃の「事実」について、他の人の意見を心を開いて聞く
事は大事だと反省した
TOP