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私の車遍歴
おぎやはぎのノーカーノーライフという番組を楽しく見ている
車無くして人生なしとか、車があっての人生、と言うような意
味らしい
毎回芸能人がゲストで出演し、初めて乗った車から現在に
到るまでの車遍歴を自身の芸歴と重ね合わせて語る番組で
ある、その芸能人が思い出に残る車が登場し、その車の良
さを語りながら試乗する
何しろ昔の車が多いので番組スタッフが車を探すのが大変
らしい
おぎやはぎだけでなく、出演者が皆車が好きなのが伝わって
きて、楽しい番組である
特にゲストが懐かしの愛車(と同じ車種)に会った時の目の
輝きや嬉しさの表現が印象に残る
私もあの番組に出られれば懐かしの愛車を探してくれるのだ
ろうか、そんな事を想像して羨ましい思いで番組を見ている
私の乗った車の種類は多くないが、自分なりの愛車遍歴を
記憶を探って書いてみようと思った
番組に出てくる芸能人も成功して名が売れた後は、高級車が
多いが、新人時代は中古の安い車や、仕事先のトラックだっ
たりする、むしろその頃の車が懐かしく感じるようである
私は成功してお金持ちになったわけではないので、ずっと現在
まで、普通の安い車である、せいぜい新車で買えるようになっ
た時期があるくらいで、その時期は一台の車に長く乗り続け
る事が多く、むしろ中古車で乗った若い時や、最近の方が
いろいろな車に乗っている
中古車の良い所は、私にとって高根の花の車が私でも買える
値段で手に入る事である、当然いろいろ不具合があったり、
色や仕様が自分好みではないし、短い期間でだめになり、乗り
かえることが多くなり、結果として安物買いの銭失いとなった車
が何台かあるが、そのスリルもまた楽しさの一部かもしれない
メーカー 車種 排気量 エンジン形式 購入金額 中古 乗った年数
一台目:ダイハツ フェロー 360cc、2スト2気筒 2万円、中、2年
二台目:スズキ フロンテGTW 360cc、2スト3気筒 20万円、中、4年
三台目:トヨタ スターレットDX 1200cc、4スト4気筒 62万円、新、6年
四台目:トヨタ ライトエースGWD 1800cc、ディーゼル4気筒 180万円、新、6年
五台目:トヨタ カローラセダン 1300cc、4スト4気筒 150万円、新、6年
六代目:トヨタ タウンエースノア2000cc、4スト4気筒 200万円、新、6年
七台目:マツダ アクセラスポーツ1500cc、4スト4気筒 150万円、新、6年
八台目:ホンダ ストリーム 1700cc、4スト4気筒VTEC 30万円、中、3年
九台目:日産 エルグランド 3500cc、4ストV6気筒 50万円、中、1年
十台目:ホンダ エリシオン 2500cc、4スト4気筒 40万円、中、1年
11台目:トヨタ アルファード 3000cc、4ストV6気筒 35万円、中、3年
12台目:日産 セレナ 2000cc、4スト4気筒 30万円、中、2年
13台目:ホンダ ステップワゴン 2000cc、4スト4気筒 90万円、中、4年
一台目:ダイハツ フェロー 360cc、2スト2気筒 2万円、中、2年
最初に乗ったのはダイハツのフェローという軽自動車だった
まだ学生で金が無かったが、社会人になってからでは免許が
取れないというのが当時の常識であり、学生の内に取ったが
取った以上は多少は慣れておかないとあぶないということで
友人達が揃って車を買ったので、自分も購入した
親にはあまり負担はかけられない、これから就職するというな
らともかく、学生の内に乗るなら完全に贅沢であり遊びである
とにかく安い車と言うので、解体屋を探したがなかなか乗れる
のが無い、そこへ友人が知り合いの車屋さんで安いのがあると
紹介してくれた、現状渡しで2万円だという、見るとタイヤがパ
ンクしている、室内も汚れていて何やら臭う
あと5000円払うから室内を掃除して、パンクを直してくれと頼
んだ、そしたら哀れに思ったのか、2万円で掃除してタイヤは
つるつる坊主だがパンクしていないタイヤに交換してくれた
大卒初任給が8〜10万円位の時だったので私にとって2万円
は非常な高額だった
とにかく乗れるのが嬉しかった、当時はシートにヘッドレストが
付いた車が普及し始めた所だった、車の中古部品を売ってい
る店で後付けのヘッドレストを買った
パンク対策としてつるつるのタイヤを解体屋さんで一つ300円
で購入した、いつも3つ位中古タイヤをトランクに入れて走って
いた
エンジンは水冷の2サイクル2気筒でオートバイの様な音がした
水冷でエンジンが前なのでオーバーヒートしないというのがセー
ルスポイントだった
しかし、エンジンは非力で時速70kmが精いっぱいだった
ハンドルのぶれが大きく、40Km以上ではまっすぐ走らない
2列目のシートは小さく、運転席のシートを大柄な私に丁度いい
ように後ろにすると、後ろの窓ガラスに手が届いた
それでも4人乗りでトランクが付いているというのが言い分だった
ダイハツでは既に販売の主力はフェローMAXに切り替わってお
り、トランクの付いたいわゆる3BOXタイプの軽自動車は販売
を終え、主力は2BOX型になっていた
エンジンは空冷から水冷が多くなり、オイルショックの影響で
高出力型の燃費の悪いエンジンは売れなくなっていた
マツダのコスモスポーツに代表されるロータリーエンジン車は、
最も大きな打撃を受けた
町から爆音やコーナーを曲がる時のきしみ音が消えた
排ガス規制とガソリン高騰でそっと静かに運転するようになった
私のフェローはボロを形にしたような車だったが、それまで自転
車やバイクに乗っていた自分にとってはまさに夢の様に快適な
乗り物だった
雨に濡れず、不十分だが暖房も効いた
風も入ってこない、バイクが中古だが7万円もしたのに、たった
2万円でこんな快適な乗り物に乗れるというだけで有頂天に
なった
しかも燃費が20Km/ℓとなかなか良かった
最大の欠点は、グリップ性能だった、コーナーを20Kmぐらいで
曲がると後輪がすべった
漫画でサーキットの狼と言うのがはやっていたので、気分を出し
てドリフト走行をしていた
私にはこの位の速度で曲がるのが丁度良かった
怖いので遠乗りはしなかったが、学生時代の最後の思い出で
ある
二台目:スズキ フロンテGTW 360cc、2スト3気筒 20万円、中、4年
2台目はスズキのフロンテという車だった、大学を卒業する前に
社会人として毎日通勤するのに使用する車を探すことにした
なにしろフェローは2年間で10回位パンクしたが、今後は自宅
から毎日往復60Kmを通勤しなければならない
安心して乗れる車が欲しかった、しかし金が無い、勿論親に言
えば出してくれるだろう、しかし、気分は借金である
毎日必死に働いて大学に行かせてくれた両親や祖父祖母にこ
れ以上負担をかけたくないという思いがあり、最低限と安心との
狭間での車探しだった
友人の知り合いのトヨタの営業マンを紹介してもらい、トヨタに
置いてある中古車を見せて貰った
営業マンお勧めの一台がフロンテだった
20万円という価格は私が就職した後でも返済に最低4カ月は
掛る高額だったが、新車が一番安い軽でも40万円する時代だ
ったので、程度の良い割には安く思えた
売りは加速の良さだという、試乗してみて驚いた
3速で加速している途中で80Km出た、トップなら間違いなく
100Kmを超える性能である
フェローから見たら夢の様な安定感である
ハンドルのブレは全くない、しかもちょっと回しただけでピョコン
と曲がる、後で知ったのだが、フロンテの中でも最もスポーティ
な車種で、GTWといいエンジンも空冷から水冷にした事で安定
して高出力を得られるため、マニア垂涎の的といった機種だった
エンジンは後ろにあり、前が軽いため余計に俊敏に感じた
他に普通車も見たが、まだ学生だった私には、大きな車は贅沢
だと思っていたので、この車に決めた
この車で社会人としてスタートを切り、4年近く乗った、通勤距離
が長いので燃費が財布に大きく響いた
プラグを掃除すると15Km/ℓだが、徐々に燃費が落ちて行き、
12Km/ℓ位になるとまたプラグを磨いていた
並の軽はリッター20Km位だったのでスポーツモデルで仕方が
無いとはいえ燃費は悪かったので燃費を少しでも良くしようと必
死だった
当時の車は自分でこの程度の面倒を見るのは当然だった
タイヤを車検の時に交換したが、タイヤがつるつるになって
いたので、少し硬いタイヤを選択した、当時はまだラジアルタイヤ
は普及段階でバイアスタイヤが主流だったが、この車は多少高く
てもラジアルにすると決めていた、それでも硬いタイヤにしたら
グリップ性能が落ちたので驚いた、購入時についていたタイヤは
非常にグリップ性能の良いタイヤだったのである
落ちたといってもハイレベルな状態でバイアスタイヤに比べれば
格段に良く、更に普通車に比べれば比較にならないぐらい軽快
だった
オートバイに乗っていた経験で、並みのドライバーから見れば高
い視点で評価出来たのである
友人の車や、会社の車に乗る機会があったが、どれと比べても
格段に早く曲がれた
低速のレースがあれば、例えばジムカーナのようなサーキットでは
車幅が狭い事もあり、ダントツに早かったに違いない
フェローで簡単にできたドリフト走行がフロンテでは全くできない
多分普通の道で無理やりドリフトしようとすれば横転したに違い
ない、それぐらいグリップ性能が良かった
今では2サイクル3気筒でしかもリヤエンジンなんて作りたくても
作れないだろう、トランクルームは全くない、ゴルフバックを助手席
に置けば人間は乗れない
一応4人乗りだが、後ろのシートはフェロー以上に狭かった
シートの中央がへこんでおり、乗りこんでから足を手で抱えるように
座り、運転席はギリギリまで前にしてやっと4人乗れる
4人乗ったのは買った時の一回だけである、その後は誰も乗り
たがらなかった
また暖房は後ろのエンジンで温めた風が前に来るまでに冷めて
全く効かない、片道30Km通勤の場合、会社に着く頃に少し暖
かく感じる程度にしか効かない
エンジンは温まるまでに時間がかかり、暖気運転をしないと動か
なかった、セルを何回も回し、バッテリー切れとの戦いだった
残業で深夜に会社の駐車場で泣くような思いでセルを回した
それでも今思い出しても懐かしい、もし売りに出ていたら、今なら
多少の財力があるし、50万円位なら買っちゃうかもしれない
欠点と長所が非常にはっきりとした車だった
私は名車と思う
三台目:トヨタ スターレットDX 1200cc、4スト4気筒 62万円、新、6年
3台目はトヨタのスターレットだった
会社勤めをして3年、私が朝出勤する時、エンジンをかけるのに
悪戦苦闘しているのを見かねたのだろう、父がもう少しでかいの
にしろとアドバイスした
フロンテが好きで気に入っていたのだが、仕事に支障が出るのでは
本末転倒である、新しい車を探すことにした
給料を貯めて、多少は貯金も出来たので父に頼らず自分の金で
購入する事にした、私にとって最大の買い物である
新車を欲しかったが普通車は100万円以上する、やはり中古車に
しようと思っていたら、営業マンから新車で60万円の車がありますよ
という、近々新型が出るので、今ならスターレットを大幅値引きでき
るとの事、排ガス規制で各社とも無理やり現行車のエンジンを点火
時期を調整したりしてパワーを落とした為、非常に評判が悪い車
だった、後で知ったのだが新型スターレットはガラリとスタイルを変え
それまでのセダン型から、2BOX型になり、軽量でエンジンも排ガス
規制に対応しながらも高出力と燃費を良くした車に大変身した
営業マンにうまくだまされたかなと思ったが、安い事は間違いない
燃費は13Km/ℓでフロンテと同レベルである
残念ながら軽快さは全くなく、重い車体を非力なエンジンで引っ張る
もたもたした車だった、コーナリング性能も格段に劣った
再びドリフトの練習が出来るようになったのは良かったが、情けなさ
が勝った、新型のスターレットはFFだったのでドリフトができるだけは
古い車種の方が良かった
良くなったのは快適性である、暖房がとてもよく効いた、室内も静か
である、なによりエンジンが一発で間違いなくかかる
通勤を安全に確実に行える安心感は車に乗る楽しさより、当時の
私には重要であると実感した
通勤距離は長く、6年乗ると10万キロを超えてしまい、ファミリーカー
ではブレーキやクラッチなど交換部品が多くなり、うまみが無くなって
くる、これ以後も新車を買って6年で手放しているのは同じ理由である
その間無事故で乗れているのが自慢である
四台目:トヨタ ライトエースGWD 1800cc、ディーゼル4気筒 180万円、新、6年
4台目はトヨタのライトエースワゴンである
会社員になってやがて結婚して子供が出来た、子供が5歳と2歳に
なった頃、スターレットが10万キロを超えたので、新しい車を探した
燃費がもっと良い車にしたかった、また子供を連れて遊びに行くのに
セダン型の車は窮屈だった、燃費が良くて大きな車で悩んだ結果
ディーゼルの1BOXカーに思い到った
数社を物色したが、当時日産はディーゼルの音がうるさく評判が良
くなかった
最終的に残ったのはトヨタのタウンエースといすゞのファーゴである
しかし、直前でスターレットを買った時の営業マンに会い、ライトエー
スを勧められ、セールストークに負けてしまった
本当はディーゼルターボが良かったのだが、出たばかりでまだ機種
が少なかった、それでタウンエースにしたかったのだが、やはり高い
そこを営業マンに突かれたのである
ライトエースはターボではないが非力な分他車に比べ軽い
しかし、乗ってみるとやはり非力だった、まだ排気ガス規制は大きく
影響していた、普段乗っている分にはほとんど影響ないのだが、高
速道路では100Kmだすのがやっとだった、山を登るとバスやトラッ
クを追い越す事が出来ない、上り坂ではエアコンを切ると少し力が
出るので、暑いのを家族に我慢させて必死に登った
1800ccのディーゼルで馬力は60馬力位だったと思う
軽自動車並みの馬力である、ディーゼルなので3500回転位で頭
打ちになり、ガソリン車の様に高回転になってもトルクが増えない
他にも音がうるさいとか、前輪の上に運転席があるため、段差で大
きくバウンドするとか気になる所があったが、しかし、悪い所は少なく
良いことずくめだった
とにかく後ろが広い、前にも3人乗れる、全部で9人乗りだった
後ろはシートを倒せばほとんど隙間なく真っ平になる
私は3列目の背もたれを立て後は平らにして使っていた
寝っ転がると頭の部分が3列目のシートでまくらがわりになり楽だった
普段は通勤なので一人しか乗らないがそのままにしておく
休日は朝から毛布や浮袋を積み、海やプール、山に行った
家族は9時くらいまで後ろで3人が川の字になって寝ている
起きた後もうたたねをしていると、行楽地の側まで行っていた
屋根は運転席の上と2列目の上が空く、いわゆるサンルーフとムーン
ルーフだった
まだタバコを吸っていたので、前の方のムーンルーフは常時開けてい
た、走るとタバコの煙が上に抜けるので室内が臭くならない
また、乗車位置が高く、長距離でも疲れない、前の方が何もないので
角を曲がるときは左右の確認が楽だった
当時の1BOXは前輪の上に運転席があった
このため足回りを柔らかくして、乗り心地を良くしていた、大きな段差
では体が宙に浮いたが、もともと速く走る車ではないので気にならな
かった
肝心の燃費だが街中で13Km/ℓ位だった、燃料が軽油で安いため
ガソリンに換算すると19Km/ℓ位になる
遠乗りでは更に良くなり、20Km/ℓ位になる、ガソリン換算では30K
m/ℓ位だろうか
恐らくターボにしていたらもっと悪かったろう、非力だが充分に元が取
れる性能だった
まだ当時はワゴン車に乗っている人は少なく会社の駐車場で2〜300
台の中で3台しかなかった、だから遠くに停めてもすぐに判った
この車には運転が楽しかった思い出よりも、家族が後ろにいる幸せな
思い出が大きく残っている
忘年会で会社の仲間を大勢乗せて旅館まで行くのは当然だった
この車も6年乗った、エンジンが非力な分、限界近くまで回して乗って
いたので心配な面もあったため手放すことにした
五台目:トヨタ カローラセダン 1300cc、4スト4気筒 150万円、新、6年
5台目はトヨタのカローラにした
ある時友人の会社を訪問し、帰る時に年配の紳士とすれ違った
どこかで会った事がある、そう思って会釈した、相手も同様だったらしい
すれ違って5m程進んだ時、名前を呼んで呼びとめられた
その人は3年ほど前にトヨタカローラ店に車を見に行った時に対応して
くれた営業マンだった、トヨタに新型車が出たので暇つぶしに見に行った
のだが、その人にあったのはその時だけで時間は30分くらいだったろ
うか、私も会社員だったので名刺を渡したかもしれない
しかし、想像してほしい、3年前に30分だけあった人の顔と名前を覚えて
いられるだろうか、営業と言うのは人と会う商売である、毎日大勢のお客
とあっているに違いない、それなのに私の顔と名前を覚えていてくれた
驚いた、どうすればそんなことができるのだろう
その時は私は帰る所だし、その営業マンも仕事だったと思う、会釈をして
別れた、その週の休日にその人を訪ねた
その後も新型車が出るたびにその人と会った、私の名前を覚えていてく
れた事への感謝の気持ちである
その後暫くしてライトエースから乗りかえる車を探すため、あちこちのデ
ィーラーを訪問して物色したが、当然トヨタカローラ店も訪問し、その営業
マンに面会を申し込んだ
応対に出て来たのは別の営業だった、目当ての営業マンはもう辞めてし
まったのだという、出来ればカローラ店のその人から買いたかったいきさ
つを相手の若い営業マンに話した
名前を覚えていてくれたという事を、そういう形で恩返しするという人間が
いる、相手の営業マンはこの話に感動し私に好意を持ったようだった
もちろん営業と言う仕事は誰に対しても、あなただけは特別よという態度
を取るのかもしれないが、彼の私に対する態度は非常に敬意に満ちたも
のだった
トヨタに来る前から、今度乗る車は普通の車にしようと思っていた
つまり、カローラとかサニーである、大勢の人が選択する車とはどんなも
のか、一度は体験しておきたいと思ったのである
従ってカローラの中でも中間的なグレードを選んだ
私も人並みに中間管理職になり、しかも営業職だったので、遊び車に乗
っているという事が悪い影響を及ぼす事を恐れたのである
子供も長男は受験勉強の年頃になり、遊ぶ話ばかりするムードではなくな
っていた
バブルが崩壊してまだ1〜2年と言う所で、世の中は沈滞ムードが続いて
いたが、トヨタも売り上げ減が続き、なんとか営業努力で打破しようと必死
だった、車はまだバブルの時期の豪華仕様でその割に安いというのが
営業マンの言い分だった、つまり今買うとお買い得と言う事らしい
確かに値段のわりに丁寧な作りでカローラをみんなが買う理由が理解出
来た
いざ乗ってみると、全く良い所が無い、燃費は良くないし、エンジンはもた
もたしているし、コーナーを曲がるとタイヤが音を立てた、エコタイヤという
事で減りが少ない分グリップ性能が落ちるようだった
車番組でもカローラのタイヤが泣くのは不評だった、自分は大して急ハン
ドルを切ったつもりが無いのに泣くのは下品な運転をしているようで嫌だ
った、室内も普通の広さだった、トランクも広いとは言えない
とにかく、全て良い所の無い車だった
反面、悪い所も無い、確かにタイヤは泣くが2年我慢して別のタイヤにす
ればいい、いわば小欠点であり、車自体の欠点ではない
良くはないのだが悪い所も無い、半年で飽きた
そうはいっても買った以上は乗るしかない、時々トヨタに行くと「何か不具
合はありますか」と聞かれる、無いとしか言いようがない
世の中一般の人は車を趣味の嗜好品としてではなく、単なる道具として
見ており、長く壊れずに使える事が一番と考えている事が良く判った
とにもかくにも10万キロまで、淡々と乗った
六代目:トヨタ タウンエースノア2000cc、4スト4気筒 200万円、新、6年
6台目はトヨタタウンエースノアだった
普通の中の代表的に普通の車に乗って、やはり自分は特徴やメリットが
はっきりしている車が好きなんだという事が良く判った
フロンテの楽しさやライトエースで家族といるときの幸せ感は、車の性能
とセットで味わえるものである
まだ自分には家族がいる、たまの休みにはどこかに出かけたい、スポー
ツカーは今の自分の生活には合わない
もう一度ワゴン車に乗りたいと思った、実際はほとんど一人で乗るのだが
それでも満足感や解放感、いざという時はなんでも積めるという安心感
一段高い所から見下ろす感じの運転姿勢、徹夜でも車に行けば寝られる
(実際は一度も無かったが)、価格や税金、燃費を差し引いてもメリットの
方が大きいと感じられた
前回の反省とライトエースの欠点を最近のワゴンはどの程度解消してい
るのかそれも楽しみだった
エンジンはディーゼルターボが良かったのだが、排ガス規制の影響で
どのメーカーもディーゼルの採用を止めてしまったので燃費は落ちるが
ガソリン車の中から選ぶしかなかった
平均点はやはりトヨタが良いと感じた、同じ価格だと装備が一ランク上の
車種が選べるのである
出来るだけ装備は絞り通勤に必要な機能を中心に最小限のオプション
を付けた、屋根が開いても子供が大きくなったので喜ばない
クーラーボックスはいらない、エアコンも朝と夜しか乗らないのでいらない
のだが、標準装着だと安いのでつけた、反面窓を開けた時に雨水が吹
き込まない様にするカバーは付けた、まだタバコを吸っていたので窓を
空けたままでエアコンを入れずに乗るのが習慣になっていた
車を降りるとタバコを吸う場所が無いのである
後ろのシートも標準よりも安いグレードにした
当時はワゴン車の平均価格は250万円位らしかったが、200万円で
全て賄うという条件で装備を選んだので、カーステレオさえ付けなかった
これは後から営業マンが中古を付けてくれるという条件だった
ライトエースは180万円でディーゼルでしかも上から2番目のグレードが
選べたが、あれから12年で物価も上がったのだと思った
ライトエースよりも良くなったのは、まず加速性能である、カローラと同じ
感じで高速で普通に追い越せるし、坂道でもエンジンは大きな音を立て
ずに登る事が出来た
乗車位置は前輪の後ろになったので格段に静かになり、乗り心地も良く
なった
反面2列目、3列目は狭くなったが、相変わらず真っ平にして寝る事が出
来たし、大人が8人座っても狭くなく乗れる
2列目シートに3人乗る時は、以前は3人目のシートが硬くていかにも補
助という感じだったが、今度はふっくらとした他のシートと同じ座り心地
になった
回転対座はブームが終わり、2列目は回転しない様式だった
走行中に対座にして座ると後ろ向きの人は車に酔うのが不評の原因と
思う、結局使わないのである
スライドドアはこの当時は片面だけしか開かなかった、車種によっては
両側が開くようになってきたが、私はボディ強度の面から開かない方が
軽くて安く作れるので良いと思っていた
横幅も若干広く感じられた、屋根は以前はハイルーフだったが、お金を
ケチったのでミドルルーフになったが、乗っている分には低いとは感じない
燃費は9〜10Km/ℓで2000ccでワゴンとしては普通だが、カローラか
ら見ると随分悪くなった、人生で一番収入が多い時期だったので、まあ
いいかと妥協した部分である
同じタイプでセレナとステップワゴンがあるが、自分がこだわったのは
FRだった、他の2車はFFだった、当時のFFはまだ少し回転半径が大き
かったのである、それ以外の部分ではFFの方が長所が多いのは判って
いたが、会社の駐車場が狭くてギリギリだったので、大きな車で毎日出し
入れに神経を使うのが嫌だったのである
一日に一回切り返しが多いだけで、一年で200回以上余計に切り返して
いる事になる
当時は大型車もFFに変化している時期で、時代に逆行しているのだが
FFが回転半径を改善できるようになるのはもう少し先だった
タウンエースはプラットホーム(車両の基本構造)がトラックをベースにし
ており、長所として、車体が軽い、ハンドル切れ角が大きく図体の割に
小回りが利く、ギヤ比がローが極端に低く、トップのギヤ比を高くして
バランスを取るため、急坂でも高速でもそこそこ走りやすい
そして重い荷物を積んで走るのに有利なFRと言う事である
反面、静粛性が低く、ショックが大きい、クランクシャフトがある分床が高
い、ガソリンタンクが小さい、後輪駆動の為、荷物が少ないと発進時に
タイヤが空転する、そのためチェーンや工具等重めの荷物をいつも後ろ
に積んでいた
また冬に雪が降ると、極端に走行性能が悪化する、群馬県では年間で
雪の中を走るのは2〜3日なのでそこは我慢である
長所短所をわきまえて乗れば、充分に満足いく車だった
子供が大学に合格し、引越しに使ったり、家族で遠乗りしたり、秩父札所
巡りもこの車だったから気楽に始められた
七台目:マツダ アクセラスポーツ1500cc、4スト4気筒 150万円、新、6年
7台目はマツダのアクセラだった
タウンエースがまだ乗れると思っていたが、実家の父が亡くなり、毎週
実家で野良仕事をするようになった
母を乗せて買い物や食事にも行くようになったが、母も年老いて足が
悪くなり、車に乗り込むのがつらそうに思えた
やむを得ず床の低い車に乗りかえることにした
条件として3BOXではなく後ろまで一体になっているバンのような形状
であること、後ろのシートを倒せば大きくて長い荷物も積めるからである
畑仕事にいくのに、テンガ等の長い荷物が積みたい
営業マンに畑仕事に使うと言ったら、最初は冗談だと思ったようだが
細かく用途を話すと真顔になって顔をしかめた
後ろを平らにして野菜を積むのはともかく、ブルーシートを敷けば堆肥
も運べるといったからである
そんな理由でセダンでなく「スポーツ」を買う奴がどこにいる、顔がそう
いっていた
値段が150万円以下であること、ワゴンでさえ200万円で買えるのに
それより積載性の劣る車に価値が認められない
カローラは除外した、カローラにもバン形状の車種はあるが、あの丈夫
だけが取り柄の退屈な車は私には似合わないとはっきりした
たまたま、テレビCMでアクセラが映ったので実車を見に行った
車体が大きく、2000ccクラスでヨーロッパの売り上げが9割と言う事で
3ナンバーだったが、一番安いクラスは1500ccで装備の割に安かった
更に今なら値引きするという、昔スターレットで懲りた事があるが、現在
は新車が出ても現車と大きく違う事はないと思えた
乗ってみたが車格が上だけあって上質な乗り心地である
装備も安い割に充実している、細かい装備も標準で付いている
例えば間欠ワイパーは雨の量を感知して自動で間欠の間隔が変化する
メーター周りの照明は好みで明るさを変えられる
私の様に夜間に走る事が多かったり、雨でも長距離を走る人間には
欲しいと思っていた機能である
今なら大幅値引きで、更にガソリン券まで付けるという、恐らく新車が出
る前に売りきってしまおうというのが、見え見えだが買う事にした
乗ってみると、2000ccや2300ccターボに比べ、足回りを安い部品に
してあり、性能が悪いのだが、反面エンジンが軽いため前後の重量配
分がよく、馬力も120馬力あり、吹けあがりも良いので、軽快に走れる
なにより乗っていてワクワクする(マツダはズームズームといっている)
楽しさがある、FF車は重量部品が前輪に集中しているので、後ろを
多少軽くしても操縦性は向上しない、いかに前を軽くするかが問題なの
である、コーナリングはFRと違い後輪をわざと滑らせて乗っても速く走
れない、アンダーステア(ハンドルを切った分だけ曲がれず外に膨らむ
特性)が強く、特に最近の車はFR車もアンダーが強く出るように設定し
てある、ドライバーが過剰なスピードでカーブに侵入するのを事前に
防止するためだという
アクセラも同様だが、ヨーロッパで売るには馬力の大きさよりも、いか
にニュートラルステアに近い設定にしてあるかが重視される
つまり自分の思った通りに曲がれるという事である
トヨタでは車体の組み立て段階から日本仕様と欧州仕様を分けて生
産しており、車体の強度を決定する板金の接合に使用するリベットの
間隔まで違えている、リベットが少ない方が柔らかい乗り味になり、反
面強度が落ちる、つまり日本仕様である
カローラはこのため、高速道路での追い越しで120Kmを超えるとハン
ドルがぶるぶると震えだし怖かった
日本ではそれほど強度はいらないが、高速だけでなくコーナーを早く
曲がろうとしたりすると車体の強度が弱いのは非常に危険である
アクセラは日本仕様が無い、つまり車体剛性はドイツのアウトバーン
を150Kmで走れる仕様である(アウトバーンは速度無制限だから20
0Kmとか300Kmで走っていると誤解している人がいるが、実際は安全
運転義務違反になり捕まる、ほぼ150Km位で走行しているようである)
また、ハンドリングも3種類のアクセラの内1500ccが最も車体が軽く
ニュートラルステアに近い、足回りの部品レベルは落ちるが、旋回
性能は最も高い、雨の日の制動力も3車中最も高いはずである
タイヤの太さも影響するがそれよりも車体の前の部分が100Kg軽い
方が効果が大きい、これは昔乗ったフロンテの経験が生きている
ドイツでポルシェがRRのエンジンで積載性が最悪なのに未だに
根強いファンがいるのは、車体の前が軽いという事がアウトバーン
のような極限状態での走行には重要である事を物語っている
F1などのコーナーを早く曲がる事が要求されるレースでは車は全て
エンジンを後ろに積んでいることからも明らかである
一般道を走る場合、走行性能よりも人間を含む積載性が優先するから
エンジンは前の方が有利だし、クランクシャフトの無いFF形式の方が
軽く出来るし、エンジンを横置きに積めてFRよりも室内を広く、床も
平らにできる
それでも、重量物は中央に積むように、また少しでも軽くなるように
日々工夫している、アクセラは走りにこだわるマツダらしく、こういった
基本性能についての強い意識を感じた
私はこの車でカーブを曲がる時に無理やりこじるようにして曲がってい
た、うまいドライバーならタックインといって、カーブの直前で急ブレー
キをかけ、その反動で後輪を滑らせて曲がるテクニックが使えるのだが
私がやろうとするとうまくいかない、結果としてこじる様になる
このため、水溜りの泥はねがボディの横についた
ほとんど洗車はしないので、この状態でオイル交換にいったら、営業マン
が呆れていた、今時そんな乱暴な乗り方をする奴はいないと思ってい
たのだろう
言い訳がましいが、車が2サイクルのバイクみたいにもっともっとと
急かすのである
こういう実用車にさえ、楽しい味付けをするマツダと言うメーカーが私は
好きだ、しかし残念ながら売り上げが伸びない
横道にそれるがマツダと言うメーカーの欠点を私なりに述べると
デザイン部門が強いという事かなと思っている
昔からかっこいいが売れない車を作り、経営が傾くと、実用一辺倒の
車を作らざるを得なくなり、その車が売れて盛り返すとまたかっこいい
車を作って経営が傾くという事を繰り返してきた
例えばコスモスポーツ、2台目RX−7、アンフィニブランドがかっこい
いの代表なら、初代ファミリア、初代デミオが実用一辺倒の代表である
今またマツダはCX−5の好調とSKYACTIVEや新世代ディーゼルの
高評価を背景にマツダデザインなるものを前面に押し出してきている
私の乗ったアクセラはデザイン部門の出しゃばる前の、地味なデザイ
ンだったので、買う気になったがそれでも、前輪タイヤより前の部分が
30cmも空間になっており、バンパーとの間になにも無いのが気になった
これは新型アクセラでも全く改善されておらず、最近のマツダ3では
上の方にも大きくなり、車体の前部がレトロデザインの車の様に大き
く見えるデザインになっている、CX−5では大きくかさばるディーゼル
ターボを搭載する必要からやむを得なかったかもしれないが、デミオ
まで同じデザインにするのは反対である
私見だがファミリーカーは狭いパリの道路の縦列駐車や日本のスー
パーマーケットの駐車場に停め易い事が最重要課題であり、究極は
軽自動車の様に四角で良いのではと思っている
パリの路上に縦列駐車する場合、ルノーがどいた後にベンツは停め
られない、カローラもダメ、デミオやミクラ(日産マーチ)でないと入ら
ないのである、ヨーロッパで9割売れているというマツダの車があの
デザインでフランスで売れるのだろうか
そうでなくデザイン重視のユーザーもいるだろうが、少数派である事
は車の販売台数が証明している
たちの悪い事にそのデザインで全ての車種を統一し、私にはもはや
車種間の見分けさえ付かない
マツダがまた経営危機に陥らなければいいがと願っている
八台目:ホンダ ストリーム 1700cc、4スト4気筒VTEC 30万円、中、3年
8台目はホンダストリームである
アクセラはデザインがかっこ良すぎて無駄が多く、気に食わなかった
が、走りの良さや、静粛性、室内の広さ等はファミリーカーに比べ、
一ランク上回っており、それなりにいい気分で乗っていた
ある時、作業現場に早くつきすぎて、車で寝ていたら、待ち合わせの
お客さんから場所が違うとの連絡があり、あわててとび起きて現場に
行こうとして車の側面を角にある石にぶつけてしまった
しまったと思ったがもう遅い、ドアが前と後ろ両方ともへこんでしまった
修理に持っていったら30万円位かかるという
暗い気持ちで自分の車を眺めていると、横に中古車で30万円の
正札がかかった車がある
修理するつもりで中古車に乗り換えようと閃いた
早速、その旨申し入れて手続きを依頼した
しかし、その車はたまたまそこにあったのであり、もっと良い車が
他に無いのか見渡したが、たまたま目に入ったその車は運命とでも
いうか一番良く思えた
乗ってみると、女房のFITに似ているが後ろが広い
なんと3列目がトランクの下から出て来た
3列目も間に合わせ程度なのかと思ったら結構広く、足元も頭上も
ゆとりがある
シャーシーはエンジンを吹かして加速すると瞬間ちょっときしむ、し
かし事故でゆがんでいるという感じではなく、もともと華奢というレ
ベルである、アクセラが頑丈なのでどうしても比較してしまうが、
アクセラを知らない人なら気が付かないだろう
ブレーキも微かだが踏み込んだ瞬間だけ鳴きが出る
中古なので全てが良しと言う訳にはいかない、他には室内がきれい
だし、エンジンルームもオイル漏れや液漏れは見当たらない
ナビも付いているし、シート等の稼働も問題ない、これで30万円と
いうのは、昔フェローやフロンテ、友人の中古車をいろいろ見て来た
私には信じられない位程度が良く見えた
なにより安心なのは、法律で事故車は買い手に通達する義務がある
と言う事だった、昔はそれを見分けるのが最も難しかったのである
手続きが終わるのに1週間ほどかかったが、母も満足してくれたし、
なによりも秩父札所巡りのメンバーを全員乗せられるのが嬉しかった
つまり、多人数乗りと床の低い車と言う自分には矛盾と思えた機能が
この車で両立出来たのである
アクセラの時は2台体制で秩父に行き、直行で行ったメンバーと合流
すると計4台必要だった
行く時は3人ずつ2台に分かれて行くので、ワイワイと言う感じになら
なかったが、タウンエースの時の様にまた再びわいわいと楽しく行け
るようになった
また、アクセラでは2列目のシートは背もたれを前に倒す事は出来て
も、後ろには倒れなかったが、今度は後ろに倒してゆったり乗れるよ
うになった
大勢で乗れるという事は、後席の人がゆったり乗れるという事である
運転席が背もたれが倒せるのに、もっと良くなければならない後席が
背もたれが倒せず、乗り心地が悪いというのはおもてなしの心に反す
る、これが日本人の共通感情ではなかろうか
セダンスタイルでは無理なので、今まで問題にしたくても出来なかった
がワゴンでエルグランドが出たあたりから、2列目のシートを倒して
ゆったりと座るのが本来の高級車と言う雰囲気が出来て来た
シートを後ろにずらすと3列目が狭くなってしまうので、7人乗る時は
ゆったり度に限界はあるが、狭い室内の割には良く出来ている
プラットフォームはFITをベースにしているので、5ナンバーだし、前後
長はFITより30〜40cm長いだけだと思う
3列目を使うとトランクルームは狭く、ほとんどなにも積めない
加速やコーナーリング性能は1700ccVTECエンジンで低重心の
ホンダらしくなかなか良い、アクセラと比べると重い分ややマイルドに
感じるが、充分及第点である
アクセラの時にFF車は重心が前にあり、いかに前の荷重を減らすか
が操縦性を良くするカギだと書いた
そういう意味では3列目を付けて後ろを重くしても、返ってバランスが
良くなり、加速では不利だが、旋回性能はそんなに悪くならないのだと
思う
ストリームの事をもっと知りたくて、中古の本屋で特集号があったので
買って来て読んだが、出た当初はライバル不在でものすごく売れたら
しい、現在はトヨタのWISHがライバルでやや押されているらしい
ワゴン車ではでかすぎ、5人乗りセダンでは窮屈という子供が2〜3人
いる家族でじーちゃんばーちゃんも乗せて食事に行こうとすると、
こういう中間的サイズのニーズも多いと言う事が理解できる
都心部では立体駐車場でワゴン車が入れられない所も多い
また、通勤や一人でドライブに出かけるのが好きな人は、ワゴンでは
スポーツ走行ができない不満がある
私が40代でバイクに乗り始めたのは、タウンエースに乗っている時
だったが、全部を一台でと考えるとストリームのような選択肢になると
思う、そういう意味では良く出来た車である
内装は豪華ではない、ファミリーカーと同じである、アクセラに比べ
細かい装備が見劣りするが私には充分な装備だった
この車に3年乗った、中古車だが故障も無く良く走った
事故さえ起こさなければ今の車はそうとう古くなっても充分乗れると
実感できた
九台目:日産 エルグランド 3500cc、4ストV6気筒 50万円、中、1年
ストリームに乗っている内に私も年を取り65才になった
あと何年乗ったら免許を返上するのだろう、紅葉マークというのは
75才から付けるらしい、80才位まで乗れるのだろうか
その後はスーパーまで徒歩や自転車で行くのだろうか
息子は送り迎えしてくれるのだろうか
母が亡くなり、3年忌も済ませ、そんな事を考えるようになった
逆算するともうそろそろ悔いのない人生と言う事を意識した方が
良さそうだと思った
例えば車である、死ぬ間際にあれに乗りたかった、これに乗りた
かったと愚痴をこぼすのは嫌だ、札所巡りはまだ四国88ヶ所に
行っていない、仕事はしなくても年金でムダ使いさえしなければ
やっていけそうである
幸い、退職金もまだ残っている、家を作りかえのは一応済んだ
あと金のかかりそうなのは車である
それさえ何とかなれば、旅行をちょっとやれる位の蓄えがある
ストリームで中古車で行けるめどが立ったので、残った人生は
中古車を乗り継ごうと決めた、通年の維持費が新車を10年乗る
のと変らなければいいという発想である
例えば200万円の新車を買って10年乗れば、一年あたり20
万円である、中古車で40万円の車を2年乗るのとかけたお金は
同じになる理屈である、40万円の車と言うとものすごいボロと
思うかもしれないが、さほどでもなく自分には充分満足いく車だ
ということをストリームは教えてくれた
近くの中古車店は5年程前に出来たのだが、それまではあまり気
にならなかったのだが、中古車探しをする上では結構魅力的な車
が置いてある事に気が付いた
私の好きなワゴン車が50万円以下で何台かあるのを見かけ、思
いきって立ち寄ってみた、社長は外人で日本語は片言、専務は日
本人で実質的な営業責任者、女性が一人で計3人だけの小さな
会社である、通りに面した場所だが畑にバラスをまいただけで、
その上に車が並んでいる、奥に3〜4畳のバラックの事務所があ
るだけである
話をして見ると、気さくな人たちだった、値段が安い分、外国人
や私の様な金が無く、乗れればいいという人達が多いようだった
ストリームに3年乗り、車検が近づいて来たので今度は再びワゴ
ン車にしようと思った、過去には2台ともトヨタだったので、今
度はホンダか日産にしようと思った
ステップワゴンの程度の良いのがあったので、80%それに決定
と伝え、女房に了解を取り付け、翌日決定を伝えに行ったら、新
しくエルグランドが入荷していた
それも見せて貰うと、内装の程度が非常に良い、走ってみると、
さすが高級車である、3500ccのエンジンが静かに力強く回
る、室内も静かで昔乗ったエンジンが運転席の横にあったタウン
エースとは当り前だが雲泥の差である
ナビは独特のデザインで運転席側へ少し傾ける事が出来る
バックに入れるとバックモニターになる、非常に高級感がある
音声入力で使えそうである、後ろのドアは自動である
まだ整備されていないため、少し臭いがあったり、ドアの下の
乗降ステップが故障していたり、3列目シートに汚れがあったり
いくつか傷もあったが、30万円だという
先ほど残された人生に悔いのない車選びといったが、そういう意
味ではステップワゴンよりもこちらの方がぴったりである
正直言ってあまり好きな車種ではない、その理由は足回りがふわ
ふわしているのと、燃費が悪いことだが、一度乗ってみたかった
車であることに変わりはない
何より隣に同じ30万円で中古の軽自動車が置いてある事が気に
なった、いくらリーマンショックで世の中不景気とはいえ、新車
ならともかく中古の軽とエルグランドが同じ価格とは何と言う事
か、エルグランドが極端にくたびれているならともかく、中古度
が軽と似たかよったかなのである、かわいそうに思えた
私が乗らないで誰が乗る、誰がこの車に理解を示すのか
思い切ってエルグランドに乗る事にして、女房を連れてもう一度
見に行った
室内が臭いとか、傷があるとか女性らしい細かいクレームはつい
たが、気になっていた臭いは前のオーナーが犬を飼っていて、い
つも乗せていたらしい、納車までには消臭するという
シートの傷はどうしようもない、最悪はシートカバーで隠すのだ
がこの車は高そうなシートなので安いシートカバーでは似合わな
い、どうせ3列目に自分が座るわけではないし、座り心地が悪い
訳ではない、傷があるだけである、そのままにした
乗降ステップは故障が直らないのだという、ステップが出たまま
だと危険なのでいっそのこと取り外すことにした
いくら床が高いといってもステップが2段でなく3段になるとい
うのがいかにも高級車の発想である
私が乗るには中間ステップさえいらない、和服の女性用であろう
ナビは古いのだが、ディーラーに聞いたらもう古くて地図更新が
できないのだという、そのまま乗る事にした
いざ自分の車として乗ってみると、非常に気分がいい
どっしりとしていて、どけどけという気分になってしまう
高速道路の追い越し車線で多少の風があっても120Kmで
安定して走行出来る
軽井沢方面へ高速でいくと、碓氷峠の登りは女房のFITやスト
リームではドライブモードから3速に切り替えて甲高い感じで
やっと登るのだが、エルグランドではDモードで特に吹かしたと
か強くアクセルを踏んだという意識のないまま、すっと登りきる
だから、他の車をどんどん追い越しながら、どけどけと言う感じ
になってしまうのである
燃費も高速で9Km/ℓ、下道で7Km/ℓと聞いていたよりもいい
エンジン性能を考えたら充分満足である
強いて欠点をあげれば、想定している身長がトヨタやホンダより
も低い人を対象にしているのだろうか、運転席が私には狭く感じ
られる、シートをいっぱいに下げても足が窮屈でハンドルに当た
る、ハンドルを一番上に上げればぶつかる心配はないのだが、運
転姿勢がしっくりこない
全体的に窮屈なのである、身長が170cm以下の人なら丁度良
いポジションが得られると思う
この車だけでなく日産車は他の車も同じ傾向なのである
昔から変わっていない、今の若い人は平均身長が伸びているはず
なので、もうちょっとバランスを変更してもいいと思うのだが、
180cm以上の人は全体の1割程度なので少数意見になってし
まうのかもしれない
それなりに気にいって乗っていたのだが、ある時自宅でバックし
た時に、家の出窓に後ろのガラスがぶつかり割れてしまった
少しだけならいいのだが、車のガラスというのは特殊でぽろぽろ
と全部取れてしまった、泣く泣く中古車店にいき、相談すると、
曲面ガラスでしかもエルグランドなので高いという
やむを得ず買い変えることにした
十台目:ホンダ エリシオン 2500cc、4スト4気筒 40万円、中、1年
エルグランドを買ったのと同じ中古車屋さんで物色した所、ホンダの
エリシオンがあった、ステップワゴンもあったが、エルグランドで味を占め
たので高級車路線で行く事にした
乗ってみるとホンダらしく低い床に低いシート、低い屋根だった
(エルグランドに比べてだが)
全体的に低いので室内の広さはエルグランドと大差はない、むしろ全長
は長い、このため非常に乗りやすい
ドアを開けお尻をすっと入れるとそこにシートがあり、足をそんなに持ち
上げなくてもすっとアクセルに届く、ピラーがワゴンらしく立っているのと
屋根が高いので頭も座高の高い私が全く気にせず乗りこめる
走りはセダンに近い、加速がホンダらしくすっと前に出てそのままスムー
ズに60Kmでも100Kmでも持っていきたい速度に一気にストレスなく
達する、エンジンは2500ccだが、エルグランドよりも軽い分加速がいい
またカーブでは全くロールを感じない
エルグランドは柔らかい分横揺れもあったが、エリシオンはすっと真横に
スライドする感じである
乗り心地は硬いが突きあげるというのではなく、段差があるのをユーザー
に知らせるというレベルで小さな音やわずかな反応があるのだが、ハン
ドルがビリビリとか、尻が痛いとかいう感じではない
むしろずっと座っているとエルグランドよりも疲れが少ない
乗車姿勢がエルグランドよりゆったり座れて楽なのである
後ろの席もワゴンらしく足元がゆったりで3列目も足を組んで座れる
6人全員が背もたれを後ろの倒し、足を組んで肘掛に体をあずけてゆった
りと乗れる、社内が静かなので全員が静かな話声で話せる
2列の高級セダンをそのまま3列にしたというコンセプトである
燃費は9Km/ℓ、遠乗りでは11Km/ℓ位である、北海道へはこの車で
行ったのだが、15Km/ℓもった
2列目3列目は平らにならず、背もたれを寝かせてもゴツゴツしている
エルグランドもそうだったが、小さい子供の遊び場にするなら2000cc
クラスの8人乗りの方がシートが平らになり具合がいい
昔のワゴンと違い、乗用車として背広を着た大人が乗る高級車なので
ある、だからシートはベンチシートでなくホールド感のある寝かせても
平らにならない形状になる
エリシオンはエルグランド以上に6人で乗るのが似合う車である
勿論定員は8名なのだが、ゆったり座る車と言うコンセプトを感じる
6人全員が足をゆったりと投げ出し、一日中座っていられる
高級な乗用車というコンセプトであり、反面荷物を積むのは苦手である
見かけは背が低く、丸いデザインでエルグランドのように威圧感が無く
そのため注目度は低いが、実力はエルグランドよりも上である
悪く言えばデザインに高級感が無く、それだけで中身を評価せずに嫌
われている様に感じる
人間もそうだが、外面重視で中身が貧弱な奴より、ぼろは着てても
心は錦という方が私は好きだ、外が良くて中身も立派が一番と言うかも
しれないが、天がニ物を与えたような奴は芸能人だけで良い
エリシオンは中身重視の人に密かに好まれているのである
紳士的に大人しく、大人数がくつろいで長距離を走るなら、トヨタのアル
ファード以上に優れており、高級ワゴンの中では一番すぐれている
今は絶版車となり、オデッセイに替わったが、結構オデッセイは売れて
いる、エルグランドとアルファード/ベルファイアが威圧感で勝負する
事に嫌悪感を持っている人は多い、そういった人達に静かに好まれて
いるのだと思う
この車を良く調査しないでエルグランドやアルファードを見かけで選ん
だ人は後悔するべきだと思う
11台目:トヨタ アルファード 3000cc、4ストV6気筒 35万円、中、3年
エリシオンでけなしておいて、なぜアルファードに乗るのかと言うかもし
れない、別のページを読んだ方はご理解いただけると思うが、私はけ
なす時は自分で確認してからにしている、全てを経験できなくても一部で
あっても事実をもとに語るのがけなす対象への仁義だと思う
エルグランドもアルファードも一時期はものすごく売れた
世の中エコブームで軽自動車が売り上げベストテンの上位ほとんどを占
めているのだが、その中でアルファードは今でもベスト20位以内に
入るほどである
これは車の値段や燃費を考えたら理解できない現象と言ってもよい
エリシオンが9月のまだ残暑が残る時期にエアコンが故障してしまった
自分が乗るだけなら我慢できるのだが、孫や息子夫婦を乗せて遠乗り
することがワゴン車に乗る理由の一つなのでこれはまずい
ディーラーに相談したが部品一個だけでなく全体の交換になる可能性
が高いという
新車を勧めるつもりだったようだが、こちらは中古を乗り継ぐと決めて
いる、あっさりと諦め、別のワゴン車を探すことにした
今度こそステップワゴンにしようと思ったのだが、エルグランド、エリシ
オンときたら、記憶の冷めないうちにアルファードというのが人情である
さすがに中古車屋さんも呆れたようである、お得意さんと言うよりも
逆に悪いうわさが立つのが怖いと思ったのか、今度は頼むから1年で
なくもっと長く乗ってくれと言う
運悪く1年単位で乗り継ぐ事になってしまったが、自分なりには損を
したとは思っていない、本来ならば300〜500万円する車なので
一年で40万円位ならばまあまあである
3台で車検をのぞけば丁度100万円位である
3年で100万円の中古車に乗ったと思えばむしろ安い位である
現在もアルファードに乗っており、今度は故障せず車検を一度とり
3年目に突入したがまだ元気である、エンジンは15万キロに達したが
3年で5万キロ乗った事になる
今度のアルファードの良い所は屋根が開くことと、ナビが純正でなく
比較的新しい事である、おそらく前のオーナーは純正にすると高いの
で、諦めたのだと思う、純正でない欠点はハンドルについているスイッ
チ類で操作できない事とバックモニターが無くなる事
(バックモニターは使えた、後付けでもできるらしい)
しかし、ナビの性能は最近の製品は1〜2万円で充分満足でき、
地図の交換料金で新品が買える
地図が新しいというのがナビの一番の性能だと思う
スライドドアは自動ではないが、孫がだんだん力が付いてきたので、
むしろ都合が良い、何しろなんでもいじくりまわすので油断も隙も無い
私の囲碁で使用する扇子は食べられてしまったし、老眼鏡はすでに
2つ壊された、100円ショップで買ったものなので、他の物をいじられ
るより安いから好きにさせていたというのもある
自動ドアのスイッチを触るのは目に見えている
窓の開け閉めはもう飽きたようである
後ろで息子が屋根のサンルーフを開け、高い高いをすると大喜びする
眠くなると3列目に行きシートを一人占めして横になって寝る
息子夫婦は地味に軽自動車に乗っているので、じいちゃんの車は
結構気に行ってくれている
のり味はトヨタらしくエリシオンとエルグランドの中間の柔らかさである
SPORTSとCONFORTというスイッチで硬さが調節できるのだが、
全く違いが判らない、ディーラーで聞いてみたら、大きな変化はない
のだという
もうちょっと遊びで使えると良かったのだが、考えて見ると大きく変化
させると危険である
床の高さは中間、エンジンの力も3000ccで中間、燃費も8Km/ℓ
で中間である、この辺がトヨタらしい
室内は3車中最もきれいで、よごれも無かった、私はタバコは止めた
ので、室内は今もきれいなままである
エルグランドはシートが白っぽかったのでちょっと汚れても目立ったが
それに懲りて、エリシオンとアルファードは内装は黒を選んだ
トヨタらしく使い勝手が良く、欠点が無い車なので、私だけでなく家族
も満足している
最も優れているのは室内の広さである、床から屋根までの高さや、全
長が3車で最も大きく感じる、荷物を運ぶのもシートアレンジから考え
ると最も沢山運べる、それでいてシートの高級感は3車とも同等である
この使い勝手の良さがアルファードの長所なのだろう
3車中最も売れていることが良く判った
エルグランドもエリシオンもそうだが特徴のはっきりした車は乗っていて
楽しく飽きが来ない、前の2台は残念ながら1年しか乗れなかったが、
その分この車には長く乗りたい、しかしまだスポーツカーに乗っていない
かといって2台持つのは贅沢で今の身分ではとてもできない
孫がもう少し大きくなるまでワゴン車を乗り継いで、喜ばなくなったら
2人乗りの車にしようかなと思っている
私は69才になった、あと何台乗れるだろう
今後も死ぬときに後悔せずに済むよういろいろな車に乗っていきたい
と考えている
12台目:日産 セレナ 2000cc、4スト4気筒 30万円、中、2年
アルファードは特に不満なく3年乗ったが、孫がだんだん大きく
なるにつれて遠乗りに使うようになった
そうなると燃費が気になる
そこで車検切れを契機に2000ccクラスのワゴン車に乗り換え
る事にした
昔、トヨタのノアに乗ったので今度はホンダか日産にしようと的を
絞り、いつもの中古車店に何回か足を運んだ
車検が切れる直前でなく、数ヶ月前から通って店員から動向を聞き
出すのも重要なポイントである
例えば、何年式のOOは評判が悪いとか、よく売れていて品数が少
ないといったことは、ヒントになる
古い年式だと窓ガラス用のモーターが6年で交換する必要があると
いった情報も重要である
幸い最近10年位だと各社とも品質が安定しており、重欠点と言え
るようなトラブルはまずない
まだ交換時期には3〜4ヶ月早かったが、セレナの程度がいいのが
あると言う、見せて貰うと室内はほとんど新車同様にきれいであり
とても10年乗ったとは思えない、ナビがDVDを映せるようにな
っており、後席用のモニターは8インチがついている
屋根もサンルーフになっており、孫が喜びそうな装備である
残念なのはナビの地図が古く、しかも後で気が付いたのだが行き先
を入れても案内をする機能が開始できない
日産に持ち込んだが、初めての経験との事
おかしなことに自宅へ帰るを選択すると機能する
この辺が前のユーザーが乗り換えを決心した理由のようである
まあ、何か一つ位欠点がないとこの値段でこのきれいな車が30万
円ということは無いと思い、納得した
乗って見ると燃費が予想通りに良い、待ち乗りで11Km/ℓ、遠乗
りで13〜14Km/ℓ位である、アルファードが街乗り7Km/ℓ
遠乗り10Km/ℓ位だったので約5割増し位余計に走れる事になる
乗り心地や騒音は少し気になるがアルファードと比べてと言うレベ
ルであり、充分及第点である
なにより良かったのが孫にDVDを見せたところ、大喜びだった事
である
サンルーフも真冬なのに全開で頭を出そうとして大喜びだが、寒い
から閉めろと怒ったら、息子の嫁さんに怒られた
今はスライムを室内でばらまかれてしまい、見る影もなく汚れてし
まった、前のオーナーが奇麗にしていただけに、残念だが仕方がな
い
セレナの特徴は2列目席の中央に細いシートがあり、これが運転席
までスライドする事である
更に2列目は中央の細いシートを前にやると残りのシートが前後だ
けでなく左右にも動く
左右のシートがぴったりくっつき横からも3列目に乗りこみやすく
なり、2列目の背もたれを倒すと中央に隙間の無いベットが出来る
勿論、中の狭いシートを2列目に持って行けば狭いが3人乗れるし
背もたれを前に倒せば背中にはカップホルダーが付いている
いろいろな使い方が出来るのが売りである
高級ワゴンと違いシートの段差が少なく、ベットにすると高級ワゴ
ンより快適である
シートはナイロン製で、高級ワゴンよりも品質は落ちるが、汚れに
強く小さな子供のいる家庭ではかえって良い
大きさは2000ccクラスの中では最大であり、同社のエルグラ
ンドより前後長は長い
このセレナが発売された時は他車のワゴン車よりも人気があったが、
2000ccクラスのワゴン車は競争が激しく、業界では白物家電
並と言われている、つまりほとんど同じデザインにせざるを得ず、
装備も他車がメリットを謳えば(うたえば)、すぐに同調し価格も
含め違いがほとんどない状態で競争しているという意味である
私が昔乗ったトヨタのノアに比べても、レベルが数段アップしてい
ると感じる
昔はよっこらしょと乗りこむ感じだったが今は各社とも前輪の後ろ
に運転席を持ってきて、床とシートを低くし、乗用車に近い感覚で
運転できるようになっている
それでいて3列目までゆったり乗れる事をアピールしなければなら
ない、かといって全長を長くすると、奥さん連中からスーパーで駐
車しずらいと苦情が出る
いわば8人乗りとファミリーカーの両立が要求されるジャンルなの
である
土日は夫が運転し、遠乗りをして、平日は夫は燃費の良い小さい車
で通勤し、妻が近所を乗りまわすといった乗り方が代表的なパター
ンであり、高級ワゴンよりも条件は厳しいかもしれない
この車にはやはり2年間乗って、今度はホンダにしようかと思って
いる
13台目:ホンダ ステップワゴン 2000cc、4スト4気筒 90万円、中、4年
セレナは買った時から、因縁というかケチが付いていた
運転席側のドアが少し変形していたのである、このためガタガタ道を走る
とドアがぶつかる音がした
ちょっと乗った時は気が付かず、まあいいかということでそのまま乗る事
にした、100均でスポンジを買って来て貼り付けたら音がしなくなった
しかし小さな隙間だがそこから音が漏れ、それがアルファードに比べ走行
音が大きい原因の一つだったようだ
購入して半年するとエアバックの異常を知らせるランプがついた
メーカーで見て貰うと接触不良の様で次の車検には受からないと言う
いざという時にはエアバックが作動しないと言う
まあ仕方がないかと思い、そのまま乗る事にした
たしかこの車が販売された当時エアバックの不良でメーカーがリコールに
なり、なまじシェアが大きかったため世界的な問題になったが、その関係
かもしれない
購入して1年目でシフトレバーが重くなった、シフトレバーの操作を補助する
モーターが接触不良だという
買ってすぐに孫にスライムを垂らされて2列目席に大きな汚れができたのと
合わせてポンコツ感の高い車になってしまった
こうなると愛着が薄れてくる
サンルーフにDVDが孫のお気に入りだっただけに車検をもう一度とって4年
位は乗りたかったのだが2年で手放す事とした
日産の次はホンダのステップワゴンである、これに乗れば一応日本の主要
メーカー3社のワゴン6種類に乗った事になる
孫が小学校3年になるまでワゴン車に乗り、一緒に遊んでくれなくなったら
小さな車にしようと思っている
だから予定ではこの車に4年乗らなくてはならない
今までの経験を踏まえ、今回は少しグレードの高い車種に乗りたいと思った
サンルーフは危ないので付いていない車種にしたい
DVDは付けたい、出来れば2列目シートは大きくスライドするのがいい
ステップワゴンはどうだったかな?
乗ってて楽しいといえばパドルシフトである、2000cc位の排気量だと登り
では少し回転を上げ気味に乗る事になるので、楽しそうである
グレードが高いといろいろ細かい装備が負荷されるのでそれも楽しい
ステップワゴンでは上級グレードはスパーダといい、運転席から後ろを一望
できるルームミラーがついている
勿論私にとって必須機能の可変式間欠ワイパーや、運転席と2、3列目席の
エアコン調整が別々にできるなどの機能が欲しい
予算は今までと同じ50万円以下とした
車検が切れる半年前にいつもの中古車屋さんに要望を伝え探してもらったが
2ヶ月経っても見つからない、どうやらスパーダは人気が高く、50万円では
見つからないらしい、やむを得ず100万円以下にして再度探してもらった
75万円で見つかった、程度はなかなかいいらしいが細かい装備が判らない
最近はネット通販と言うのが流行っているが、私は自分の目で確認できない
と買わない主義である、しかし決めてくれと言うので仕方なく購入を承諾した
数日して車が来たと言うので見に行ったが、室内はきれいだし、外観の傷も
見当たらない、エンジンもオイル漏れは勿論変な癖も無いと言う
まずは一安心である
残念ながら2列目シートは大きくスライドしない、たしか床が木目のタイプでは
大きくスライドしたような気がするのだが古いタイプだったかも知れない
あるいは7人乗りがあるのだが、8人乗りと2列目が仕様が違うのか
我が家のニーズでは7人乗りが良かったのだが今さらどうしようもない
このタイプは3列目に乗りこむ時、2列目がくるっと回って出口が大きく広が
るのだが、少し渋くてくるっとなったりならなかったりする
これは後でホンダに持って行って要領を教えて貰って解決した
DVDは後ろだけしか映らない、そういう仕様らしい、その代り画面は大きく
きれいである、運転中にナビに画像が映るのはあぶないと前から思っていた
のでこの仕様には納得である
ナビは5年以上前の地図で自宅近くの道路が表示されない
セレナの時に買ったナビを付ければ解決する、この辺は今までの中古車では
共通の課題である
サスは変えてあって3cm位車高が低いらしい、購入してからドライブしてみ
たら大きなでこぼこでスプリングが底付きする感じがいやだったのでノーマル
に交換してもらった、前オーナーがノーマルサスを保存しておいたので無料で
交換してくれた
ネットでの購入価格が75万円で車検を取ってもらいトータル90万円だった
まあまあ良心的と思う
ようやく自分の物になり、乗って見ると燃費が非常にいい
自宅から100Km先の加須市までドライブしたが少し道が下っているのだろうか
18km/ℓ持った、帰りは少し悪くトータルで16km/ℓまで落ちた
セレナに比べ音が静かである、やはりセレナは少し隙間があいていたらしい
アルファード並になった
加速も良い、ホンダらしくすーっと出る、ハンドルも軽やかである
パドルシフトは試しに使ってみたが、普段は使わない
下り坂や高速の登りぐらいしか使わないと思う
ワインディングロードでは加速がかったるく感じるので使う事があるかもしれない
小さな事だが良かった事は運転席の横のスペースがごみ袋を置けるように
なった事である
セレナは2列目の中央の部分を前に持ってきていたので、ゴミを置くスペースが
なかったのである、2列目は中央部分が無い方が3列目とのウオークスル―が
やりやすいので運転席の横に持ってきていたのである
反面ステップワゴンでは2列目と3列目の行き来がしずらいのだが、2列目の
シートの半分を常に回転させて折りたたんだ状態にすることで行き来している
本当は運転中に動き回るのは危ないのだが仕方がない
また、3列目の床下格納スペースは巨大な荷物入れとして使える
他の車と違い床に窪みが出来るのでバックドアを開けても荷物が転がり落ちない
これは6車中でステップワゴンだけの長所である
また3列目は床下に収納すれば床が平になるので、2列目を回転させて前に
つめれば平らな荷物入れが出来る
これも大きなメリットである、まあ私はこの状態では使わないと思うが、キャンプ
に使用する事を考えている人は雨でテントを張るのが面倒になっても、全く濡れ
ずに寝る事が出来るのを魅力に感じるかもしれない
シートを平らにして寝る事が出来るのだが、でこぼこが少ないとは行っても多少
はあるので、この真っ平と言うのは魅力である
他のワゴン車は3列目は跳ね上げ式なので、横幅が狭くなる、また運転中は後方
視界が悪くなる
その点、ステップワゴンは高さも幅も奥行きも含め、巨大な荷室エリアが簡単に
作れるのが大きな長所である
また2列目が大きくスライドしないのが少し残念だったのだが、2列目を前に倒し
3列目に座ると、2列目をオットマンにしてゆったりと座れる事に気が付いた
息子夫婦もこのレイアウトが気にいり、孫と3人で広い空間に3人掛けしてくつろ
いで座っている、孫は広い床を遊び場にしている
3列目の後ろの荷物入れも床がへこんでいるのが面白いらしく、荷物をふんづけ
て飛びはねるのが面白いらしい、そこらじゅう飛びまわり遊んでいる
DVDを見たり、遊んだりでお気に入りの空間らしい、この車で良かったと思った
私も囲碁クラブに早く着いてしまった時に3列目に座って見たが、ゆったりとでき
自宅のボロのソファーよりも居心地がいい
なんとかこの車を大事に乗って4年乗りたいと思う、重点部品が壊れなければ
いいがと願っている
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