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忌野清志郎に思う
歌謡曲の中には原体験を書いた曲が有る、体験者本人でなければ
語れない独特の空気が歌に表現された時名曲となる
私は誰もいない海と石狩挽歌が好きだ
作曲者は詩の内容を良く表現しており、力が入っていると感じる
良い詩だとプロの腕も冴えるのだろうか、雰囲気が出ている
曲は未だに歌われており、歌手もこの歌とセットのように紹介される
他の人では雰囲気が出ないのである
誰もいない海はどちらかと言えばシャンソン歌手の方が合うと思って
いるが、石狩挽歌は北原ミレイにぴったりと合っていると思う
私はあまりに強烈な印象で北原ミレイの他の持ち歌が出てこない
どちらの詩もいわゆる恋愛や別れといった歌謡曲の定番のテーマでなく
おそらくは作者の自己体験なのであろう、シーンがまぶたに浮かび、
思いが伝わってくる独特の言葉使いがある
こんなすばらしい曲に恵まれたら良かったのにと思った歌手がいる
表題の忌野清志郎である
私は彼のCDを2枚持っているが、はっきりいってどちらも駄作である
私は彼の歌声が好きだ、あの声は一度聴いたら耳にこびりついて
離れない
初めて聞いたのは、井上陽水のライブの前座としてだった
本来は清志郎の方が陽水よりデビューが早く先輩だったらしい
しかし、歌手としては陽水の方がレベルが上だと感じた
何より一般受けする、明るい、一見暗い印象を持つ人がいると思うが
それはサングラスや曲にそういう雰囲気の曲があるからで本人は、
冒頓だが陽気な人柄である
そしてそのライブではバックミュージシャンのレベルが上だった
前座と真打はこういう差がつくのかと思ったものである
一番の違いは、持ち歌の良さではないかと感じた
詩が良い、作曲が良い
清志郎に誰でも良いから彼の声に似合う曲を歌わせてあげられないのか
似たような声の持ち主にサザンオールスターズの桑田佳祐がいるが、
あんな感じになってほしかった
清志郎のCDを聞いていると悲しくて涙が出そうになる
聞く気になるのは雨上がりの夜空にくらいか
あの曲も彼の声に似合うのかと言えば違うと思う
でもあの曲しか聞く気になれない
他の曲は彼の慟哭である
俺にもっと良い歌を歌わせてくれ
私にはそんな風に聞こえてくる
いっそのこと英語のブルースやデスメタルを歌えばいいのにと思った事も
あるが、それでは私から離れて行ってしまう
彼の声はデス声に似ているが、おそらく彼の性格なのだろう、どこか明るく
響く部分を感じる、それがデス声に似つかわしくない
だから声に似合う曲といったもののなかなか思い浮かばない
あくまでも私の好きな清志郎でいて欲しい、あの声が冴える曲を聴きたい
今でもそう思っている
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