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サークルの勧め

別のページでフランスの道路の交差点はサークルという
形になっていると書いた
この方式は信号と違い、電力消費がゼロである
極端に混雑する場合はともかく、通常は全ての車が一時
停止する必要があるが、停まっている時間は少ない
従って田舎道どうしが交差する様な場合は、経済的であ
り同時に車の排気ガスや燃費にとって信号よりも良い
どの位良いのか試算してみた

私の住む町は、以前は中心部に混雑する十字路が1つあ
るだけの小さな町である、人口は3万人と公表されている
中心部から1Kmどころか500mも外れると田んぼと住宅
が点在するようになり、その外側はほとんど畑と田んぼの
田舎の景色が広がっている
当然だが他にも十字路が無数にあり、特に最近出来た国道354号線のバイパスは高架になっている部分が1Km
程あり、混雑する十字路のバイパスとして200m程離れ
て作られたが交差する道の立場で考えれば混雑する交
差点がもう一本増えただけであり、ますます混雑するよう
になった
高架なんだから高速道路みたいに信号を無くせないのか
と思うが、354バイパスの高架が終わる場所に混雑する
道路との十字路を設置するというアホな形をしており、朝
の通勤時間帯は信号3〜5回待ちになっている
そして周辺の道路はこの中心部の2つ十字路を迂回するため、狭い道をやっとすれ違いながら通る車が多くなる
残念ながら迂回しても利根川に掛る橋は南に1箇所、北に2ヶ所(あまりに混むので200m横にもう一本増やした)、東に1本、そして最近できた国道354バイパスの橋
が1本の合計5本であり、それぞれの橋に分かれた田舎
道から集中する、結局橋の手前で大渋滞になる
また中心地の周辺は十字路の信号の前後にほぼ100m
に一本の割合で信号があり、昼間も通過するだけでわず
か1Km位なのに20分位かかる
皆さんの住む町も程度の差はあれ、通勤時間帯は似た
ような状況だと思う
特に町の中心地は100mどころか50mに一つ位信号がある町も多いのではないだろうか
ざっくり試算すると町全体で200位信号がある事になる
そして混雑している場所はともかく、赤信号で停まってい
る間一台も車が横切らない信号が結構ある
ようするに通勤時間帯以外も全く同じように切り替わるの
で昼間は信号が無い方がいい十字路も結構あるのである
また歩行者(といっても朝夕の子供だけなのだが)のため
だけの狭い道との交差点にも信号があったりする
これらの信号の内、仮に半分の信号がサークルに変った
らどうなるのだろう
停まっている間もエンジンは動いている、最近はアイドル
ストップというのも出て来たが、構造を調べるとマツダ以
外はセルを回してエンジンをかけている
このため、発進毎に大量の電気を消費しあまりエコになっ
ていない車種も見受けられる
また夏や冬はエアコンをかけっぱなしだとエンジンを止め
るとバッテリーが上がってしまうためアイドルストップをし
ない車も多い
一つの信号あたり通行量の多い側が平均5台が信号待
ちをし、少ない側が2台信号待ちをしているとする
特に混雑する2つの国道と交差する信号だけは朝1時間
だけは平均3回待ちで一回当たり1分平均30台の車が
通過しするものとする
燃費を町中平均時速30Kmでリッター15Kmとすると、
1時間に2リッターガソリンを使う、もちろんアイドリングの
ままで1時間いたのでは2リッターは使わないが、トロトロ
走って前進停止を繰り返すので、相当燃費が悪いのも事実である
仮に2リッターの1/4の0.5リッターを使うとしても大きな
間違いとは言えまい、トラックも含まれており、平均値は
もっと大量に消費しているかもしれない
信号3回待ちということは一回30台が通過するので常時
90台の車が双方向で1時間ずっと停まっているのと同じ
と考えられる、交差する側はさほどでもなく、半分の45台
とすると合計90+90+45+45=270台
270台X0.5リッターX30日=4050リッター
4050リッターX150円=607,500円
他の交差点もこの十字路の近くだけは似たような状況の
為、信号の数を10X4=40とすると
607500X40=24,030,000円
つまり混雑する交差点の周辺だけで私の住む小さな町で
さえ毎月2400万円がガソリン代で消えている事になる
今述べた仮定は町によってはもっと多かったり少なかった
りするのは当然だが、群馬県の人口は約200万人であり
その内ほとんどが都市部に住みざっと150万人が住んで
いるとすると、私の町の50倍の信号機でガソリン代がム
ダに消費されている事になる
つまり、 2400万円X50=12億円/月
である
この計算は混んでいる信号だけであり、全数を200とする
と約1/5の信号機だけの朝の混雑時だけの試算である
群馬県の税金は約20億円で他に国から公務員の給与
等で200億円が割り当てられているが、その額と比べら
れるスケールになる
つまり、減税などと叫ばなくても、信号を停まらなく通過
できるようにするだけで、私たちの生活はグッと楽になる
のである
昨今、ガソリン代が上がったと話題になっているが、150
円だったのが170円と20円上がっただけであり、信号機
が無くなる事のメリットよりも遥かに小さい事が判る
実際私の例で言うと北海道に車で旅行した際、全く信号の
ないまっすぐな道を走ったらリッター15kmもった
普段町中ではリッター8〜9Kmの2500ccの車である
15/8=188%燃費が良くなる
もちろんどんな場所でも信号機を無くし、サークルにしろ等
と無茶な事は言わない
フランスでも運河に掛る橋の周辺では信号機を使っていた
し、朝晩の混雑する時間帯では街の中心地では渋滞が
発生しているのを目撃した事がある
その時はイベントがあったらしい(サッカーの試合?)
しかし、田舎の通行量の少ない交差点なら信号にかかる
電気代やそこまでの電線の敷設料金の節約になるのでは
なかろうか
お役人や電力会社は費用に関してシビアに考えているよ
うにはとても思えない
なぜそういいきれるかと言うと、長年務めた会社をリストラ
された後、10年ほど警備員をしており、電線の敷設工事
の際の交通誘導を担当していたからである
高所作業車は一台1000万円位するらしいことや、簡単な
工事でも3〜4人の作業者が数回に分けて現場で出向く事
計画の作成から工事完了までの工期と労務費を試算する
と信号機一台の設置費用が大枠見えてくるのである
しかも数年に一度、事前予防の為点検をし、ライトや電線
等の経年劣化する部品は故障する前に交換している
信号を田舎の田んぼのど真ん中に設置するのは結構大変
なのである
また電信柱を建てた土地の持ち主には年に何千円か賃料
を支払っている
私の町の電信柱の数X数千円が電気代で賄われている
自分の家の近くなら納得せざるを得ないが、昼間ほとんど
通らない信号の為の電気代は国交省経由で電力会社に
支払われているのである、つまり税金である
信号が24時間ずっと点滅しているのである、LEDだから
安いとか言う問題ではあるまい
人工衛星で夜に地球を眺めると、大きな都市は所々明るく
見えるそうである、しかし日本だけは国の形で明るく見える
そうである
それだけ人口密度が高いのだろうが、住居だけでなく信号
も大きく貢献しているに違いない


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