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内攻型思考と外攻型思考

戦国時代に加藤清正という武将がいたのはご存知の方も多いと思う
豊臣秀吉の部下で朝鮮出兵した時、虎退治をした等勇壮無双の武将
として有名である
しかし天下統一後、戦がなくなると石田光成から疎んじられた
この2人を代表に、外部の敵に対して味方が一丸となって戦う場合に
能力を発揮する人と組織内でうまく動き回り、出世したがるタイプの
2種類があると感じている
個人的には組織内でうまく立ち回るタイプは嫌いだが、長期安定政権を
築いた人物はこのタイプが多いと思う
加藤清正のようなタイプを外攻型と定義し、組織内で立ちまわるのがうま
いタイプを内攻型と呼び話を進める
中には両方の能力を持っていたと思われる人物も多い、豊臣秀吉や徳川
家康はどちらかといえば内攻型と思うが、戦も出来なければ生き残る事は
出来なかったので外攻型としてもそこそこの能力はあったと考える

外攻型と内攻型を整理すると、
内攻型
こんな感じになる
基本的には攻撃の思考という意味で共通する考え方も多いが、内攻型は
結果として自分のためであり、成果は自分の出世や収入向上である
組織にとってはプラスにならない事も多いという事が問題である
まだ外部の敵が存在する場合、内紛から敵に乗ぜられる事態を招く事もある
孫子の兵法では戦わずして勝つために利用する道具として出てくる
組織の長にとって優秀な人材とは、外攻を重点的に考える人であり、内攻を
主に考えようとするものは避けたい、しかし結果は逆になりがちである
中国では昔、宦官というのがいたが、ほとんどは内攻型で組織を破壊に導く
悪者として紹介されている
テレビタックルとかいう番組で、タイトルは政治問題だが、内容は参加した政
治家同士のなじりあいで終始する番組がある
このテーマにそって説明すれば、外攻的テーマを内攻的思考で論じていると
いうことになる
現代の政治家は内攻が得意で外攻が出来る人は少なくともテレビタックルで
はお目にかからない
現代社会においても、ほとんどの社会人は外攻と内攻の両方を考える事を
余儀なくされるのではないか、いい仕事をしたが、手柄を横取りされたとか、
調子のいいやつにはかなわんといった話は、必ず仕事帰りの飲み屋の話題
である
きれいごとでは給料は上がらない、早く出世をしたい、しかし上司によいしょ
するのは虚しい
上記整理した表の中の状況の欄を見て欲しい
外敵がいて、一致団結して立ち向かわないと負ける、殺されるといった場合は
外攻型がもてはやされる、当然手柄を立てれば出世もできる   
自分の仕事の環境を考え、かつ自分が外攻型でいたいならば、そういう仕事
そういう会社を選ぶべきなのである
例えば営業職がそうだ、それも決まりきったルート営業でなく、飛込みセールス
のような新規獲得営業がよい
製造業なら伸び盛りの小さな会社がいい
逆に内攻型思考が得意だと言うなら、敵のいない商売を選ぶべきである
例えば電気供給業や役所勤め、教員のようなイメージか、もっとも教員は昨今
モンスターなんとかいう強烈な外敵が現れ、電気関係も福島原発以来内部抗争
どころではない様であるが・・・
ようするに同僚や職場内の人が敵とみなせる仕事である
奥さんが隣のテレビが40インチだからうちも40インチにするんだと大騒ぎする
のも内攻型に入れて良いかもしれない
金を貰える、生活が出来る事が前提条件で、貰えなくなることを全く考えていない
からである
リーマンショックのような事態が発生したり、大地震があったりしたときに初めて
自分は内攻型思考をしていた事に気づくのである
平和ボケという言葉はようするに内攻型を戒めたものと考えると判りやすい
内攻型思考は組織内トータルとしての利益を生まない、つまり世の中の役に立た
ない、いつも同じメンバーの麻雀で勝つのと同じ、仲間内で誰かが自分が儲けた
分だけ損をする恨みを買う思考と言える
どのように平和な環境に置かれても、男たるもの常に組織の外にいる敵を考え、
外攻型思考を持ち続けたいものと思っている

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