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1.気付き
「気付き」とはなにか、私はこの概念に気付き、仲間にどう伝えればいいか
適切な手段がなく、本当に困った経験がある
当時を思い出しながら、色々な気付きに対する説明を行うので、どうか
その中でご理解いただきたい
1)経緯
製造部門の間接スタッフにとって現場をもっとよくする、生産性を上げる
不良をなくす、安全を向上する等々は仕事であり、ノルマである
こればかりやっていると、手段優先というか、対策のための対策のような
袋小路の中で思考が行き詰ってしまう
私は情報システム活用の観点から考える立場であったが、何をやっても
良くならないジレンマと闘いながら改善を重ねるうちに袋小路に入って
しまっていた
そんな時に一人のコンサルタントと出会った
この人はトヨタ系の会社に長年いたが、コンサル会社に移り、コンサルタント
を始めたばかりであった
今までの方法論から説明する人と違っていた
「なぜ改善するのか」、「儲けるためではないのか」、「こんなにがんばってい
るのになぜ儲からないのか」
立て続けに質問され、
・もっと改善の原点に返るべき、
・手段でなく問題の持ち方
・経営視点の欠如、経営をまきこんでいない、
・線を自分で引き越えられない
といったことが瞬時に頭を行き来し、
今のままではだめだと思った(=気づいた)
2)文章化
この気持ちを仲間に伝えるため、プレゼン資料を作ったりしたが意味が伝わらない
理解のためには、「ムダ」、「正常と異常の認識」「標準作業の定義」、「改善」
の理解が必要であり、それぞれの言葉を説明するのに、お互いの言葉を
使い合わないと説明できないのである
じゃんけんでグーはパーに勝つと説明するのと同じような状況といえばご理解
いただけるか
説明するとこんな感じになる
気づき
日常の仕事を正常な目を持って見るとムダだらけであると気づき、何とか
しなければと行動を起こすこと
気づきという言葉自体はムダに気づいた所までであるが、行動を伴わない
と価値を生まないため、また口先だけで言った言わないという輩を排除する
ため、意図的に行動を起こして初めて気づいたと認めるように定義している
ムダ
標準の能力に対して対象物が不足する場合をムダがあるという
反対に多い場合をムリといい、ムダとムリを交互に行うことをムラという
例えば50人乗り(=標準)のバスに40人しか乗らないのがムダである
60人乗るのがムリ、40人と60人を交互に繰り返すのがムラである
一方で現場作業では、価値を生まない作業をムダと定義している
例えばプレス機で鉄板を曲げる作業は有効だが、プレス機まで鉄板を移動したり
作業の順番待ちをしたり、工具を再設定したりする作業は価値を生まないので
ムダと定義する
この2つの定義の内、学問的には最初が正解だが、私のHPの中では圧倒的に
後者の定義でムダという言葉を使用する事が多い
つまり、今までの生産稼働率(実績台数/計画台数)や、不良率(外に出なかった
台数/全数)のような係数ではこれ以上良い数字を出すのに非常に苦労し、また
改善のネタが探せないでいたのである
これを極端にシビアに見方を変えることでやらねばならないことが増える
かといって出来る出来ないは別である、この改善できなくてもいいからまず改善点
を全部出すというところが大事なのである
これをムダの認識と呼び、気づきの一歩手前である
正常な姿の認識
普段ムダだらけの現場で作業していると、それが当たり前になり、ムダのない姿
(=正常)が判らなくなる
正常を認識できる「目」を持つためには「本来の姿」、「ありたい姿」を標準的な姿
として考え付く訓練が必要である
何が異常で何が正常なのか、「標準」をおくと区別できる
標準
普段の私たちの生活や仕事ではバラツキが発生している
例えばムダの項でのバスの例ではバスに40人乗ったり、60人乗ったりを運航中
に繰り返す「ムラ」が発生しており、序々に人数が増えていって常時70人以上が
乗っている状態が長く続くと、本来50人乗りであったことさえ忘れ、込み合った状態
で新しいルールが出来、いつしかそのことに疑問を持たなくなってくる
そういった中では標準さえ、本来の50人ではなく設定される事態が起こりうる
混んでるバスでは70人が正常な乗車人員というルールができてしまう
例えばネジをドライバーで締める作業の標準時間に、ネジを探し、左手に持ち替え、
ネジ穴に持っていくまでの時間が入っていたりする
本来はネジ穴にネジがセットされドライバーが回り始めてから締め終わるまでの
時間と定義されなければならないと「気づか」なければならない
改善
「正常な姿に気付き」、「標準」とはもっと純粋でなければならないという当たり前
のことに気づいたとき、改善しなければならないことがものすごくたくさんあることに
同時に気づき、愕然とするとともに、それまでの自分の甘さに気づき、闘志がわき
あがってくる、今までのなかよしクラブの身内内改善でなく、仲間にしたくても出来な
かった開発部門や営業や他社サプライヤ、顧客を仲間にしなくては出来ない真の
儲かる改善である
とにかく行動を起こそうと思い立ったそのことこそが、あるいは行動を伴わなければ
思ったとさえいえないそのことこそが「気づき」である
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