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PDCAからCASDへ
PDCAとはPlan,Do,Check,Actionの略である
事業活動における生産管理や品質管理などの管理業務を円滑に進める手法の一つであり
Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Action(改善)の 4 段階を繰り返すことによって、業務
を継続的に改善する
この繰り返しをどこから始めるかでPDCAというグループと、CAPDというグループに分かれる
らしい、つまりまず現状認識をして問題課題や、目的を明確にしてからでないと正しい計画が
作れないという考え方である
新しい仕事が発生し、その仕事を改善しながらやっていくのなら、PDCAという事になる
いずれも立派な先生方が言う事であり、その通りなのであるが、実務としてやってみると、やや
ニュアンスが異なる事に気が付いた
現場では計画の前に仕事のルールや手順を作り、その通りに作業する事が基本である
ルールや手順が縦とすると計画は時間軸なので横になる
どちらもPDCAの対象なのである、どちらかと言えばトラブルや改善対象はルールや手順を
直すことで解決する場合の方が多い
計画は直すというよりも、定期的に見直すといった意識が強い
なにかトラブルがあるとその分遅れる事が多いので、全体を少し遅らせるといった感じである
ここでいうPDCAのPとは時系列の計画ではないというかもしれないが、改善作業や事務作業
であっても、計画の内容が、何をいつどこでどうやって・・・といった5W1Hであることに変わり
ない
だから改善活動のPDCAを回すといった場合は、実態はルールを作り、その通りにやってみて
不具合があればルールを見直すという繰り返しになる
私はそれをSDCAを回すという造語で表現していた
SとはStandard、標準書といった意味である
そしてSDCAの場合はいわばルーチンワークなので、既に今までやってきた仕事が存在し、
その現場でSDCAを回すということになるため、CASDという順番になる
こんな説明をしている間は、何を言ってやがるといった顔をしている人がほとんどである
そこで実際に現場で起きた問題を改善するべく活動を開始する
さあでは今回のトラブルの解決策もできたし、標準を直しましょう、今までの作業標準を見せて
くださいというと、ほとんどの職場で標準書がないのである
標準の名前で出来ているのは、単に作業名を順番に書いてあるだけとか、組織図とかであり
作業者が見なければいけないレベルのものはないのがほとんどである
あっても改定されていなくて今の作業とは全く違う内容が書かれていたりする
ではその作業はどうやって覚えたのか聞くと、隣にいる作業者に教わったとか、職長がやって
みせたのを覚えたが、今は自分なりに手順を変えてやっているといった事が多い
つまり、その現場でトラブルが起きていたのは作業手順が正しく維持されていない事が最大の
原因だった事が判るのである
私はそんな現場ではCASDの他にもう一つのPDCAを回しましょうと提案していた
それは管理者のPDCAである
管理者は、
(P)自分でルールを決める
(D)自分でルールを守らせる
(C)自分でルールが守られているか確認する
(A)守られていなければ、どうルールを直せば守られるのか自分で考える
これを決める、守らせる、確認するという
他人任せにするなという意味が込められている
この管理者のPDCAは私の尊敬するコンサルタントが考えたものである、だから本になってい
ないし、普及もしていないと思うが、マネジメントの真髄と思うので掲載させていただいた
これを言われるのは現場改善でコンサルタントを依頼した経営者や管理者にとってはかなり痛
烈である、初めは現場改善で始まり、CASDにきて、よしよしなるほど、なかなかいいコンサル
タントだと聞いていた経営者が、そのうち現場でトラブルが多い真犯人はお前だとやられるの
である、言い方や出しどころが相当うまくないとクビになりかねない
良薬は口に苦しといった所か
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