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YAMAHA GRAND MAJESTY
ＳＫＹＷＡＶＥ６５０に乗ってから２年が過ぎ車検の時期が迫っ
ていた
友人とツーリングにいき、高速道路でおいて行かれたのが
きっかけでこのバイクを購入したのだが、皮肉な事にその
後、目当ての友人達とは一度もツーリングに行く事なく２年
経ってしまった
その間、自身では初の長期日数の（といっても１０日位だが）
ツーリングとなる四国８８ヶ所巡りを経験し、一日に１０００Ｋｍ
位を走る事も無事にこなす事が出来た
正にＳＫＹＷＡＶＥ６５０のためにあるような行程だった
更に後２年乗っても良かったのだが、やはり不満点も気に
なった
・弱点１
航続距離が３００Ｋｍと短い、１０００Ｋｍ走るのに４〜５回給
油する事になる、高速では立ち寄りたいＳＡがあっても時間
のロスになるため、ガソリン給油中心でＳＡを決めなければな
らず楽しくなかった
なにより「夜走り」が出来ないのがつらい、昔はともかく今は
２４時間営業のガソリンスタンドが少ない
・弱点２
重い、２５０Ｋｇある、荷物を積むと３００Ｋｇ位になる、四国で
はＵターンをやりそこなって２回こけた、腕が悪いと言われれ
ばそれまでだが、四国の狭い道で道を間違えて引き返すの
に、坂道だったのでやってしまった
この２点以外はとても気に入っていた
以下ＳＫＹＷＡＶＥ６５０長所
・なにしろ加速がいい、
・長距離で疲れない、
・何時間乗ってもどこも痛くならない
・荷物入れが大きく四角で旅行バックがそのまま入るのも
良い
・見栄えがする、どのバイクと比べても引けを取らない
・燃費も加速の割には２２Km/ℓと良い、高速では２８Kmも
った事もある
・音が静かでメロディラインの音楽が聞こえる、車では当り前
だが、バイクで聞こえるのは少ないと思う、このバイクだけ
かも知れない
・風除けが大きく、頭まですっぽり隠れ、手にも直接風が当た
らない、頭から足の先まで直接風が当たる所が無い、これ
が冬のロングツーリングを可能にしている、今までも風の
当たらない事を条件にバイクを選んできたが、一番である
これを上回るバイクは果たしてあるのか、悩んだ末にSKYWA
VE２５０タイプMにしようと思った
６５０と同じCVTで馬力は２６馬力になり、高速での追い越し
に無理が効くであろうということ、６５０の弱点である航続距離
と燃費を改善しつつ他の部分の長所そのまま維持できそうな
バイクは他に見当たらない
ところが、２５０ではシルバーのバイクがないらしい事が判った、
実は妻に内緒で買おうと思ったのである、おそらくバイク
に興味のない人はおおまかな形と色さえ同じならば、変った
と気が付かないと思った
バイク通のこのページの読者はそんな馬鹿なと思うだろう
しかし、皆さんだって自分の女房がパーマ屋さんに行ったの
を気が付かず悪態を付かれた経験はないだろうか、
私だけ？
関心の無い事には変化に無頓着なのは私だけではないと
思う
だから、色にはこだわりたかったのである
私個人は機能優先で色は何でもいいのだが・・・
相手をしてくれた営業の方がそれではグランドマジェスティで
はどうかという
あっと思った、確かにまたSUZUKIに乗るのかという思いは
あった
自分の好みで選ぶとどうしてもSUZUKIになってしまう、既に
SKYWAVEには３台乗ってきた、私の残されたバイク人生を
考えると、後何年で何に乗るのかというのは、良いバイクに
乗りたいというのとは別に重要な課題なのである、
だから今までもBMWのK100LTやジュベルに乗ってきたので
ある、最後は１２５ｃｃ位の小さいバイクにしようと思っている
が、その前に乗ってみたいバイクが無いわけではない
例えばZZR１４００やHAYABUSA等は憧れがある、モトグッチ
も文句をいいながら一度は乗ってみたい、そういう意味では
URALのサイドカーも良い
ライトウェイトスポーツなんてのも憧れている、結局金が無い
ので乗らないとは思うが・・・
そういえばYAMAHAにはSKYWAVE４００の車検の時に代車
をお借りしてMAJESTY２５０タイプCに乗った、若い頃に乗っ
た、ＨＳ９０を思い出すようなハンドリングが楽しくて、ついつ
い２００Ｋｍ位走ってしまったのを思い出す
グランドマジェスティはあれよりもツーリング志向に振ってあ
るので落ち着いているだろうがＹＡＭＡＨＡもいいなあ と思っ
たのである
グラマジェは４００ｃｃを想定してボディを作ってあるため大柄
だというのも気に行った理由である
おそらく実力的にはＳＫＹＷＡＶＥ２５０といい勝負だろう
荷物入れが細長く使いずらい等欠点もあることは承知だが、
風除け等私の要求する基本性能はほぼ満たしている
腹は決まった、こういう時はレッドバロンのネットワークは良
い、自分の欲しいバイクが新車並みに選べる利点がある
２０万円弱で探すと早速２台見つかった、値段の割には程度
も良さそうである、これに定番のオプションを付けて見積もり
を取った
・ＥＴＣを付ける、今回は２．０でなくても良いとした
・テールバックを付ける、４０ℓ以上が欲しい、できれば丈夫な
物が良い
しかし、ある程度大型になると強度も限界があるらしい
結局値段も上がってしまうので今ついているテールバックを
そのまま使う事にした
・シガーソケットを前方の物入れに内蔵する、ナビとドライブ
レコーダーを付けるためである、また長距離ドライブでは携
帯の充電をしながら走行できる
・前方の風除けは既成品は古くなり曇っているとの事だった
ので、大型のＧＩＶＩ製を付けることにした
結局２０万円弱だったバイクが３０万円を超えることになった
２０２０年３月１０日に納入された
インプレッション
当り前だがＳＫＹＷＡＶＥ６５０から乗りかえると加速がたるい
全く進まないのにはまいった
そういえばフォルツァからＳＫＹＷＡＶＥ６５０に乗り換えた時、
２５０ｃｃのつもりでアクセルを開けたら、あっというまに３桁の
スピードになったのを思い出した、思い切ってアクセルを開け
たらそこそこ加速した、慣れが必要みたいだ
高速巡航性能はフォルツァからみたら抜群に良い
ＳＫＹＷＡＶＥ６５０並みといったら誉めすぎだが、安定してお
り、１２０Ｋｍで追い越し車線をしばらく巡航してみたが全く問
題ない
タコメーターは約７５００〜８０００を示すが、レッドゾーンは９
０００からとなっており、余裕がある
最高馬力が２５馬力となっており、おそらく高速対応だろうと
思っていたがその通りだった
このへんがフォルツァとの違いである、フォルツァはレッド
ゾーンが７５００回転だったので１２０Ｋｍで追い越すのに７０
００回転以上になってしまい、非常にバイクがかわいそうだっ
た、グラマジェは後発のバイクだけにニーズを拾ったのだと思
う
乗り心地は少しステップとシートとの間隔が短いため、ＳＫＹ
ＷＡＶＥ６５０より小さく感じる、ＳＫＹWAVE２５０は６５０とほぼ
同じ間隔だったので、私にはもう少し長い方が良い
長時間座っているとお尻が痛くなるのはそれとは別にシート
幅が狭いせいだと思う
購入の前にこの２点は確認したつもりだったが、長時間すわ
るのと、ちょっと座るのとでは感じが違ってくる
まあ我慢と言った所である
シートとハンドルとの距離は丁度良いので、これがヤマハ流
の座らせ方なのだと思う
タンデムシートはスズキと違い、平らで足を出す部分の切れ
込みが無い
しかし足を着く場所は前方にあり、比較的ゆったりしている
足の長い女性向きである
（間違いなく私の女房には向かない）
音はアイドリングではトコトコと心地よい大きさと音質である
発進時は３５００〜４０００回転の間はドコドコと言った感じが
ある、しかし、鼓動という感じはなく、音だけがするといったと
ころ、４０００回転以上になると連続音になり、同時に振動も
消えて行く、この辺はＳＫＹＷＡＶＥ２５０と同じである
走行中は風切り音があり、ＳＫＹWAVE６５０で聞こえたメロデ
ィラインの音楽が聞こえない、うるさいほどではないのだが、
やはり寂しい
やや背をかがめると風切り音が小さくなり、換わりにエンジン
回りの音がシャーと聞こえる、やはりメロディラインの音楽は
聞こえない
携帯のラジオを持っており、マイクロＳＤカードを挿して音楽を
聞いていたのだが、もう出来ないかもしれない
燃費は高速で２３Ｋｍ、一般道で２６Ｋｍだった、カタログを
ネットで検索して調べた所、公称燃費３７Ｋｍとなっており、
丁寧に乗れば３０Ｋｍ位は走るのかもしれない
ガソリンタンクは１４リットルなので、一般道に関しては
ＳＫＹWAVE６５０の欠点は解消したと言ってよい、燃料計が
中央になるまでに２００Ｋｍ走れる
３００Ｋｍ位までは燃料切れの心配をしなくて良いのは非常に
良い、一般道なら夜中ぶっとおしで走っても良いので、「夜走
り」が出来そうである
また房総半島を一周してみようかなと思っている
荷物入れはやはり小さい、カタログ上はＳＫＹWAVEと同じくら
い大きいのだが、形状が２つに分かれており、形も変則的で
放り込むという感じではない、整備手帳とカッパ、温泉用のタ
オルを入れただけで、一杯になってしまった
こんなくらいなら前方の小さい部分は大型のバッテリーを積
むとか、ガソリンタンクにしてしまい、ガソリンが２０リットルくら
い入る様にするとかしてほしい
テールバックを付けたのでお土産等はそちらに積めるから大
きな問題にはならないが、スズキの真似をすると特許にでも
引っかかるのか
昔バイク雑誌でスクーターの特集があり、エンジンと物入れ、
ガソリンタンクの関係は各社とも非常に苦労していると書いて
あった
ＳＫＹＷＡＶＥ６５０はエンジンが大きく、２５０のガソリンタンク
の部分にまでエンジンが張り出し、ガソリンタンクがサイドに
なったそうである
駆動方式がＶベルトだとタイヤとエンジンが一体式となり、バ
ネ下重量がかさみ、乗り心地が悪くなる、Ｔ−ＭAXと
ＳＫＹＷＡＶＥ６５０がエンジンをボディマウントにしたのは大き
なエンジンではＶベルト方式の弱点が大きくなってしまうため
らしい
一時期の業界雑誌では、ホンダのシルバーウィングに対し、
Ｔ−ＭAXやＳＫＹＷＡＶＥ６５０がより良い様に書いてあった
のは、その辺が理由らしい
販売はシルバーウィングの方がＴ−ＭAXよりも倍以上売れ
たらしい
ユーザーはビッグスクーターになにを求めるのか
結局私の様に、積載性とか風除け性能の方が、エンジン性
能等の基本性能よりも重要度が高かったという事だと思う
ヤマハもその辺を汲みとってこのグラマジェを出したように
感じるが、時既に遅しで、欧州では売れたようだが、日本で
は受けなかった
ビッグスクーターブームが終わってしまったのである
おかげで私の様な金の無い人間には安くて良いスクーターが
乗れるのだがこんな良い乗り物がなぜそっぽを向かれたの
か私には理解できない
細かいことだが他に気になったのは、ガソリンタンクのふたが
閉めるのにコツがいる、まだつかめていないので時間がかか
る、盗んだバイクをいじっていると思われるのではと気になる
キーはシャッターが閉まりいたずら防止に対応しており、しか
もリモコンキーが付いている、シート下トランクも離れた所で
開けられる、それはいいのだが、勝手にシャッターが閉まって
しまうのにはまいった、私が近づくと閉まるのである
中古のバイクだし、これに文句をいってもバイク屋さんも困る
と思うので、バイクに好かれるようにしようと思っている
いろいろケチも付けたが、なまじ良いので細かい事を言いた
くなる
折角なので良い点もいくつか挙げる、あくまでもＳＫＹWAVEや
フォルツァと比べてだが、グラマジェの最大の美点は、がっし
りしたボディと見た目の割に軽やかなハンドリングだろう、
さすがはヤマハと思わせる狙った所にぴたりと行ける
機動力は秀逸である
また、林道も走ってみたが、１０〜３０Ｋｍ程度の低速でトコト
コとカーブを抜けて行くのは、エンジンの音と力強いトルクが
あり、気持ちがいい
乗ってて楽しいヤマハはこの大きなバイクでも健在だった
しかも、マジェスティタイプＣのやんちゃな感じがほとんどなく、
長時間乗っても飽きがこない、適度な落ち着きがある
高速道路での安定感はＳＫＹWAVE６５０に匹敵する、ＳＫＹＷ
ＡＶＥ４００よりも安定しているのではないか
風除けはＧＩＶＩ製だが、前方に穴が空いており、ここから入る
風で運転席周りの負圧を解消しているため、ＳＫＹＷＡＶＥで
感じた背中を押される感じが無い、雨の時に前よりも背中が
濡れるのだが、このバイクでは背中が濡れないのではない
か、雨が楽しみである
私はまだ西国３３ヶ所巡りに行っていない、そこに行けば、い
わゆる札所巡りの有名どころは一応全て行った事になる
まだ体が動くうちに機動力のあるバイクで大阪や京都のゴミ
ゴミした場所のお寺を回ってしまいたいと考えているが、この
バイクならやれる、街中なら明らかにＳＫＹＷＡＶＥ６５０より上
である、荷物の積載性は若干落ちるが、タンデムシートは
ＳＫＹＷＡＶＥと違って、シート下トランクを開けるときにも、
動かないのでそこに荷物を積むことでカバーできる
私の青春はまだ終わっていない
そんな気にさせてくれた新しい相棒ともうしばらく青春を楽しみ
たいと思っている