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鼓動感について考える
バイクの鼓動感てなんだろう
最初に乗った90ccの2サイクルバイクでは細かい
振動はあったが鼓動感を全く感じなかった
友人のバイクも含め、4サイクル4気筒や2サイクル
2気筒、3気筒、125cc4サイクル単気筒と色々
乗ったが
鼓動感そのものに気が付かないまま3年間バ
イクに乗っていた
2代目の2気筒の4サイクルバイクで40Kmからトッ
プギヤで無理やりアクセルを開けたとき初めて心地よ
さに気づいた
2000回転ぐらいからアクセルを開けてどどどどっ
と加速していくあの一瞬の心のときめき
50Kmぐらいの速度でまったりと走っている時の心臓
の鼓動と同期したような振動を感じる瞬間
その正体はエンジンの振動だと判っていても、判らな
いのは振動そのものは嫌いだと思うこと
つまり振動は嫌いだが、振動によって生じる鼓動は心
地いいと感じることである
その後も何台か乗って見た結果、鼓動を感じる条件が
判ってきた
その1
4サイクルで2000回転前後でエンジンにある程
度の負荷が掛かっていること
つまりローギヤや100cc以下のバイクでは鼓動
感を感じないか感じても少しの間だけになる
また2000回転から加速するだけのトルクを発生
するエンジンで無ければならない
だから高回転型のバイクでも鼓動感は不十分なもの
になる
その2
単気筒か2気筒であること
4気筒では2000回転で振動が細かすぎて鼓動に
ならない
その3
加速する時の前にググッと持っていかれる感じと排
気音との相乗効果であること
ただし、この瞬間を外れると単なるノッキングだっ
たり、振動が気になったりで不快感に変わる
だからどのバイクに乗ってもこんなはずではなかった
と感じる部分が必ずある
振動が無く鼓動だけがある、欲を言えばエンジンの回
転数や速度に関係なく鼓動を楽しめるバイクがないの
だろうか
その後のバイク選びの基準がスピードや加速から鼓動
感に変わったのはいうまでもない
しかし、これだというバイクにはまだ巡り合っていな
い、もっとも鼓動感の評価は高いが試していないバイ
クも多い
ハーレー、モトグッティ、日本製アメリカン、BMW
等々、特に外国製のバイクには乗っていない
例えばBMWの水平対抗エンジンは理論的な振動を打
ち消す構造だと言う
それでも鼓動感があるということで評判は良いようだ
仮にエンジン振動が全くなくても前に押し出すトルク
に強弱があれば結果としてトラクションという
前後方
向の揺れが発生するのではないかと思う
昔、ヤマハのXS−1が走っている姿を鼓動感の理想
と思ったことがある
その1 音が低く腹に響く
その2 低いエンジン回転を維持したまま60Kmに達
する、つまり鼓動感を感じる時間が長い
おそらくトップギヤで40Km〜70Kmの間で
クルージングすればずっと鼓動を感じていら
れそうな雰囲気があった
その3 加速する際に5速ギヤのため常においしい回
転数を保つことができる
側を通りながら加速していく姿はあこがれで
あった
最近になってバイクの歴史としてXS−1を取り上げ
る場合、英国車の模倣であり、かつフレームが弱い事
が
あげられる、当時は最高速度がバイクの評価尺度で
あったがその場合フレームが弱いのは致命傷である
今にして思えばフレームの弱さも鼓動感のファクター
かもしれないと思う
鼓動感のあるバイクで何をするか
私が鼓動感にあこがれながらなぜそのバイクを選ばな
いのか
その1 どうしても大排気量バイクになり価格が高く
なる、また重く取り回しがつらい
ノスタルジックと鼓動感に相関関係はないと
思うのだが、鉄製フレームでないと鼓動感は
でないのか
例外として400ccの4サイクル単気筒の
バイクがある
ヤマハのSR400が売れている理由が判る
気がする
ホンダでCB400SSを出したが鼓動感が
不足しているとの評判である
その2 外国製に鼓動感を売り物にしているバイクが
多いがやはり高い、品質は最近良くなったよ
うだが
その3 鼓動感のあるバイクで何をしたいのか、どん
な乗り方をしたいか
私が鼓動感を活かしたいと思っているシチュ
エーションにバイクが合わない。
これが私が鼓動感があると評判のバイクを選
ばない最大の要因と思う
つまり鼓動感があり、乗っていて楽しいのだ
から1日中、時には何日も続けて乗りたい
だから後ろのシートは広く、またサイドバッ
ク等をつけて荷物も積みやすくあってほしい
何より乗り心地が良く疲れないポジションで
ないといけない、風除け等は必須装備になる
値段が高く、重くなければBMWのような感
じといえば判りやすいと思う
しかし、日本の場合は1日走れば必ず何回か
市街地を走行することになるから
取り回しのし易さや、すり抜けのし易さは楽
しさに直結する
従ってバイクで走る楽しさを考えると100
0cc以上のバイクは選択肢から外れるので
ある
この事は市街地の代表である東京都内を走る
バイクを見れば一目瞭然である
結果としてこの要求が相反する要素を持つのか欲しい
と思えるバイクが限られるのである
私の場合は乗って疲れないか、鼓動感かという究極の
選択の結果、鼓動感が負けるようである
目下の私のターゲットはスズキのスカイウェイブ40
0である
ただ、雑誌等のインプレでは鼓動感が足りないようで
あるが、30Km〜60Kmに加速していく時のマニ
ュアルミッションとは違う独特の息の長いドドドっと
いう音は気持ちがいい
これ以上になると振動が厳しそうな感じが、小さなバ
イブレーションから感じられる
それも4500回転を超え、80Km位になるとすっ
と振動が消えモーターの感じが出てくる
スズキの出した妥協点かなと感じる
結論
日本は世界1のオートバイメーカーが4社もある国で
ある
中には社長が大のオートバイ好きというメーカーもあ
る
良いバイクとは何か、好まれるバイクとは何かの1要
素としての鼓動感についてメーカーの方はどんな事を
考えているのだろうか
またそれを具現化する時に、ユーザーがどのようなシ
チュエーションで楽しむことを想定しているのだろう
か
もちろんバイクの楽しみ方は色々あっていい、その中
をどのように細分化して商品コンセプトとするか
ちょうど4輪のファミリーカーのように、安い中で色
々付いていて、何にでも使えるバイク
従来のバイクを本当にバイクが好きな人用の嗜好品と
すれば、汎用品のようなバイク
ハードに対するソフトを重要視する時代が来ていると
感じる
乗る上での厳しさ、辛さをできる限り除外することを
狙った軟弱な人用のバイク
その上でバイクの楽しさの表現としての鼓動感を感じ
させ、のんびり走る気にさせるバイク
もっと言えば元レーサーのバイク評論家が見向きもし
ないようなバイク
私の理想のバイクはそんなバイクのような気がする
そういえば昔聞いた話、本当かどうか判らないが、
マツダの開発者がどうすれば売れる車が作れるか悩
み、ある日、自社のショールームでユーザーの様子
を観察すると、皆車の事を誉めてくれる、しかし買
わずに帰っていく、別の日にトヨタのショールーム
で観察していると、皆カローラをけなす、ぼろくそ
にけなしてから結局買っていく、その反省を活かし、
開発したのが当時FFで日本一売れたファミリアだっ
たのだという
良い商品と売れる商品は違うという話である
私が欲しいと思うバイクは売れないバイクかもしれ
ない、しかし私にとっては高性能な魅力的バイクな
のである
別のページに私が欲しいバイクを列挙してみたが結
構レアものが多い
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