SUZUKI SAVAGE
空冷単気筒400cc、650cc
鼓動感を楽しむバイクはどんなライディン
グポジションが相応しいか
それは、アメリカンタイプに決まっている
と今ならみんながいうだろう
当時はまだ固まっていなかった
まだ日本ではネイキッドのようなライディ
ングポジションしか売っていなかったし、
変えれば違法改造になった
そこへ解禁の話が流れ、各メーカー共、大
胆なデザインのバイクが
発売された
このバイクは「チョッパー」として販売さ
れたような気がする
乗るとあまりの気持ちよさによだれが出る
と書いてあった
今でも遠乗りでなくそこらにタバコでも買
いに行くなら最適なバイクと思う
このバイクを知っている人は相当のアメリ
カン好きである
650ccと400ccがあり、650c
cはベルトドライブであった
残念ながら小生は乗った事がない
バイクショップでよだれを垂らしながら何
度も何度も眺め、バイク雑誌に乗っていると
雑誌だけは衝動買いした
今の若者はそんなに欲しいならローンで買
えばいいのにというかもしれない
しかし、小生はお金を借りるということが
どうしても出来ないのである
明日の自分が無事に働いている保証などど
こにもない
もし万が一、自分がお金を返せない状態に
なったら、貸してくれた人に申し訳がない
お金を貸してくれた上に、余計な心配まで
掛けたのでは恩をあだで返すようなもので
はないか
小生は、そんな鬼か悪魔のようなことは想
像することさえいやなのである
だから買えない、ひたすら夢見た、そして
絶版車になった
今でも鼓動感を純粋に楽しむならサベージ
だと思っている
あの小粒なタンク、小柄な車体を太いトル
クで引っ張っていく
中央にドカンと男らしくそそり立つエンジ
ン、ライディングポジションは足を投げ出
し、手を前に出すとそこにハンドルがある
自然な姿勢が取れ、一度乗ると降りるのが
嫌になり、何時までもトイレに行くのを我
慢して乗ってしまう
SR400と違いゆったりとしたポジショ
ンのため急がずに法定速度で田舎道をよそ
見をしながら走りたくなる
その後、250やVツインのバイクは沢山
出たが、あの軽さとトルクの組み合わせは
得難いものがあった、希少なアメリカン
だと思う